「図説 人新世」 ギスリ・パルソン著 長谷川眞理子監修 梅田智世訳

公開日: 更新日:

 人新世とは、人類の活動が地球に甚大な変化をもたらし、すべての生命に大きな影響を及ぼす可能性があることを地質年代体系に位置づけた造語。

 学術用語として考案されたが、現在では人新世の議論を通じ、「人類は差し迫った重大な危機に直面しており、すぐに行動を起こさなければ手遅れになるかもしれない」という認識が共有されている。

 本書は、そうした人新世という言葉が生まれた経緯と理由などを解説。

 さらに極端な異常気象や氷河の溶解、多くの種が絶滅の危機にある海洋の現実、プラスチック問題など。人新世で起きている地球の変化と、それらがもたらす影響と課題について直視する。

 水浸しになったベネチアのサンマルコ広場や、全身をネットにからめ捕られたウミガメ、解けて漂流する海氷の上のホッキョクグマなどの多くの写真や資料をもとに視覚的に地球の「今」を伝え、文明とその将来について再考を促す。

(東京書籍 3080円)

【連載】コロナ後に始まるSDGsなライフスタイル本

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    萩本欽一(11)ひとりぼっち寂しく貧乏飯を食べながら「先生も同級生もバカだな」と思うことにした

  2. 2

    マイナンバー「1兆円利権」山分け 制度設計7社と天下り官僚

  3. 3

    【スクープ第4弾!】自民党の公選法違反疑惑 国政帰り咲きの丸川珠代氏も「広告動画」を流していた

  4. 4

    医学部に進学した息子のために老後破産したエリートサラリーマンの懺悔

  5. 5

    追い込まれた高市首相ついに補正予算編成表明も…後手後手のくせして無能無策の極み

  1. 6

    ビートルズを聴き始めるなら「これから」 お買い得な全18曲入りアルバム

  2. 7

    仲間由紀恵46歳の“激変ふっくら姿”にネット騒然も…紆余曲折を経てたどり着いた現在地

  3. 8

    AI・半導体の検査装置「FIG」のストップ高は今後の大幅高への“号砲”だ

  4. 9

    ソフトBモイネロの体たらくに小久保監督イラッ…なぜ“同条件”の巨人マルティネスと差がついた?

  5. 10

    違法疑惑の自民党「広告動画」編集の狡猾手口 スキップ不可の冒頭5秒に候補者登場させ有権者にスリ込み