「最近、地球が暑くてクマってます。」 水野敬也、長沼直樹著

公開日: 更新日:

 地球温暖化を解決するために何をすべきかを、温暖化で絶滅の危機に直面しているシロクマ親子が教えてくれる本。
 冒頭から温暖化対策として有料化されたレジ袋について苦言。レジ袋がまったく使われなくなっても、削減できる温室効果ガスはたったの0・02%でしかなく、温暖化は1ミリも止まらないと指摘。つまりエコバッグを持ち歩くだけで満足をしていてはダメだと説く。
 温暖化対策をしなければ今世紀中に気温は約4度上昇。これで日本に住む人の約4人に1人、3400万人が住む地域が海面上昇の被害を受けるといい、温暖化は決してクマ事(他人事)ではないと行動を迫る。
 その上で、われわれにできる本当の温暖化対策はたったひとつ、「国を動かすこと」だと訴える。
 その理由を知れば、納得(詳細は本書で)。シロクマに導かれる絵本のような構成で子供たちと学べるお薦め本。
(文響社 1595円)

【連載】コロナ後に始まるSDGsなライフスタイル本

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    松任谷由実が矢沢永吉に学んだ“桁違いの金持ち”哲学…「恋人がサンタクロース」発売前年の出来事

  2. 2

    ヤクルト「FA東浜巨獲得」に現実味 村上宗隆の譲渡金10億円を原資に課題の先発補強

  3. 3

    どこよりも早い2026年国内女子ゴルフ大予想 女王候補5人の前に立ちはだかるのはこの選手

  4. 4

    「五十年目の俺たちの旅」最新映画が公開 “オメダ“役の田中健を直撃 「これで終わってもいいと思えるくらいの作品」

  5. 5

    「M-1グランプリ2025」超ダークホースの「たくろう」が初の決勝進出で圧勝したワケ

  1. 6

    出家否定も 新木優子「幸福の科学」カミングアウトの波紋

  2. 7

    福原愛が再婚&オメデタも世論は冷ややか…再燃する「W不倫疑惑」と略奪愛報道の“後始末”

  3. 8

    早大が全国高校駅伝「花の1区」逸材乱獲 日本人最高記録を大幅更新の増子陽太まで

  4. 9

    匂わせか、偶然か…Travis Japan松田元太と前田敦子の《お揃い》疑惑にファンがザワつく微妙なワケ

  5. 10

    官邸幹部「核保有」発言不問の不気味な“魂胆” 高市政権の姑息な軍国化は年明けに暴走する