「ネイチャー資本主義」夫馬賢治著

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 近年、「環境に配慮する」という言葉が氾濫し、中途半端な対策が美談のごとく語られる。だが、事態はもはや環境に配慮するという次元の対策では、どうにもならないところまできている。

 一方で何かにつけて諸悪の根源を資本主義という「観念」に押し付ける主張が横行、思想家らが資本主義批判を繰り広げてきた。しかし、リーマン・ショック以降、金融界も経済界も急速に変貌を遂げ、現在ではむしろ資本主義の中から環境問題解決の糸口が現れてきているという。現に環境・社会・企業統治の各要素を考慮した「ESG投資」は約35兆ドル、全運用資産の約36%にまで広がっている。

 環境問題を克服するこうした新たな資本主義の姿を「ネイチャー資本主義」と名付け解説する経済・環境問題テキスト。 (PHP研究所 104
5円)

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