「ぼくは眠れない」椎名誠著

公開日: 更新日:

 実は35年以上も不眠症状態に悩んできたという作家が、その一部始終を明かした告白の書。

 34歳ごろまでは、健康な昼間と適切な夜の睡眠の日々だった。ところが、会社員と作家の二足のわらじ生活を送るようになり、夜更けに突然覚醒し、それ以降眠れない日々が続くようになったという。

 会社を辞め、独立後も生活のリズムが崩れ、深夜に原稿を書き終えても、フル回転していた脳は興奮が続き眠れない。翌日、外出しなければならないときも、出かける時間を逆算して十分な睡眠が取れる時間にベッドに入るが、眠れない。

 やがて、何らかの「眠れるサイン」がないまま、ただベッドに横たわっても「眠る」ところまでいかないことに気づく。酒に酔って眠りについても超深夜とか超早朝という時刻に目が覚めてしまう。酒は時間が経つと人間の体や脳に対して「覚醒」の働きをすることも分かってきた。さらに、見知らぬ女が深夜に家に押しかけてきて、不眠はさらに悪化してしまう。

 眠りを取り戻そうと手を尽くした35年間の試行錯誤の日々をつづる。

(新潮社 792円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    不慮の事故で四肢が完全麻痺…BARBEE BOYSのKONTAが日刊ゲンダイに語っていた歌、家族、うつ病との闘病

  2. 2

    萩本欽一(11)ひとりぼっち寂しく貧乏飯を食べながら「先生も同級生もバカだな」と思うことにした

  3. 3

    嵐が去る前に思い出す…あの頃の「松本潤」と「大野智」

  4. 4

    あのちゃん追い風だった女優業に暗雲の炎上!「嫌いな芸能人」発言で反撃される痛恨

  5. 5

    視聴率の取れない枠にハマった和久田麻由子アナの不運 与えられているのは「誰でもできる役割」のみ

  1. 6

    医学部に進学した息子のために老後破産したエリートサラリーマンの懺悔

  2. 7

    初期ビートルズの代名詞のような2曲の、まるっきり新しかったポップさ、キュートさ、叫びっぷり

  3. 8

    混戦制した河本結の"自己中プレー"に中継解説者が苦言…人気女子プロに問われるモラルとマナー

  4. 9

    田中将大が楽天を去った本当の理由…退団から巨人移籍までに俺とした“3度の電話”の中身

  5. 10

    ますます劣化する高市官邸…ポテチパッケージ白黒変更を「カルビーの売名行為」と幹部暴言しSNS大炎上