「都会を出て田舎で0円生活はじめました」田村余一、田村ゆに著

公開日: 更新日:

 田村一家3人が住んでいるのは15坪の木造平屋の建物で、田村が独学で建てた家だ。屋根の材料と補強金属類以外は、すべて廃材を利用。反っているものやねじれているものもあるので、切り刻んで使うしかない。断熱材のグラスウールが足りなかったので、大量にもらったぬいぐるみを外壁と内壁の間に詰め込んだ。今でも壁からの視線を感じる。電気、ガス、水道は契約せずに、ソーラーパネルで太陽光発電。パネルを車輪付きの台車に載せ、太陽の動きに合わせて位置を変える。

 0円生活のきっかけは高校時代。マンガの「寄生獣」を読んで、人間が生きるために環境を傷つけていることに気づいた。自分が生きるために牛・豚・鶏などの命を奪うことを避けるため、富士山で死のうとしたが、気温4度の世界はあまりにも寒かった。

 高齢者の多い地域でご用聞き屋をして生きる家族の自給自足生活をつづったエッセー。

(サンクチュアリ出版 1430円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    JリーグMVP武藤嘉紀が浦和へ電撃移籍か…神戸退団を後押しする“2つの不満”と大きな野望

  2. 2

    広島ドラ2九里亜蓮 金髪「特攻隊長」を更生させた祖母の愛

  3. 3

    悠仁さまのお立場を危うくしかねない“筑波のプーチン”の存在…14年間も国立大トップに君臨

  4. 4

    田中将大ほぼ“セルフ戦力外”で独立リーグが虎視眈々!素行不良選手を受け入れる懐、NPB復帰の環境も万全

  5. 5

    悠仁さまの筑波大付属高での成績は? 進学塾に寄せられた情報を総合すると…

  1. 6

    FW大迫勇也を代表招集しないのか? 神戸J連覇に貢献も森保監督との間に漂う“微妙な空気”

  2. 7

    結局「光る君へ」の“勝利”で終わった? 新たな大河ファンを獲得した吉高由里子の評価はうなぎ上り

  3. 8

    飯島愛さん謎の孤独死から15年…関係者が明かした体調不良と、“暗躍した男性”の存在

  4. 9

    巨人がもしFA3連敗ならクビが飛ぶのは誰? 赤っ恥かかされた山口オーナーと阿部監督の怒りの矛先

  5. 10

    中日FA福谷浩司に“滑り止め特需”!ヤクルトはソフトB石川にフラれ即乗り換え、巨人とロッテも続くか