著者のコラム一覧
山上たつひこ

1947年、徳島県生まれ。70年「光る風」で注目され、72年「喜劇新思想大系」でリアルな画風のギャグを確立。74年連載開始の「がきデカ」が社会的ブームに。88年から小説執筆を開始。2014年、原作を担当した「羊の木」(いがらしみきお画)が文化庁メディア芸術祭優秀賞を受賞。著書に「蝉花」「火床より出でて」「大阪弁の犬」「王子失踪す」ほか。

(36)運命までがぼくを誤解している

公開日: 更新日:
イラスト とり・みき

 綾瀬は窓辺に立っていた。

「何か質の悪いものに取り憑かれたのか、先祖の因果が巡ってぼくを貶めようとしてるのか。ぼくは平凡に生きたい。馬鹿笑いをする悪夢は絵の中だけでたくさんだ。運命までがぼくを誤解してる。ぼくは特別な人生をほしがったことなんか一度もないのに」

 綾瀬… 

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【連載】金鳳花のフール

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