「奄美でハブを40年研究してきました。」服部正策著

公開日: 更新日:

「奄美でハブを40年研究してきました。」服部正策著

 ハブは環境適応能力が高く、砂浜や畑などだけでなく家の中にも入ってくるので就寝中にかまれる人も少なくない。世界の毒蛇の中ではハブは下から10番目以内だが、毒の量が多く個体数も多いので奄美の人びとを苦しめている。ハブ毒はタンパク質の混合液なのでかまれると内出血を起こし、筋肉の細胞が壊死して歩行障害や指の動作不良といった後遺症が残ることもある。

 現在の血清は筋肉の壊死には十分な効果がない。血清を打っても痛みは続く。ハブにかまれたら毒量を減らすために、まず傷口を洗って毒液を吸い出すことが必要。119番するのはその後だ。

 奄美病害動物研究施設勤務の研究者からのメッセージ。

(新潮社 1760円)

【連載】今日の新刊

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    カーリング女子フォルティウス快進撃の裏にロコ・ソラーレからの恩恵 ミラノ五輪世界最終予選5連勝

  2. 2

    南原清隆「ヒルナンデス」終了報道で心配される“失業危機”…内村光良との不仲説の真相は?

  3. 3

    契約最終年の阿部巨人に大重圧…至上命令のV奪回は「ミスターのために」、松井秀喜監督誕生が既成事実化

  4. 4

    「対外試合禁止期間」に見直しの声があっても、私は気に入っているんです

  5. 5

    高市政権「調整役」不在でお手上げ状態…国会会期末迫るも法案審議グダグダの異例展開

  1. 6

    円満か?反旗か? 巨人オコエ電撃退団の舞台裏

  2. 7

    不慮の事故で四肢が完全麻痺…BARBEE BOYSのKONTAが日刊ゲンダイに語っていた歌、家族、うつ病との闘病

  3. 8

    箱根駅伝3連覇へ私が「手応え十分」と言える理由…青学大駅伝部の走りに期待して下さい!

  4. 9

    「日中戦争」5割弱が賛成 共同通信世論調査に心底、仰天…タガが外れた国の命運

  5. 10

    近藤真彦「合宿所」の思い出&武勇伝披露がブーメラン! 性加害の巣窟だったのに…「いつか話す」もスルー