ノーベル文学賞ハン・ガン氏にSNSでなりすまし 英ガーディアン紙もだまされた用意周到な手口

公開日: 更新日:

 今年のノーベル文学賞は10月10日、韓国人作家のハン・ガン氏の受賞が決まった。アジア人女性として初の快挙を果たした一方で、X(旧Twitter)では、なりすましアカウントが出現する“珍事件”が発生した。

 ハン・ガン氏を名乗る偽アカウントは、受賞が決まった7分後にノーベル賞の公式アカウントを引用する形で「ありがとう!」と3回繰り返し、その6分後にも「言葉が出ない。ありがとう!」とポスト。プロフィル欄では「作家 公式アカウント 韓国在住」とうたっていたが、ハン・ガン氏の名前のアルファベット表記は「Han Kang」であるのに対し、偽アカウントのユーザー名は「HangKangOffic」と1文字異なっていた。

 細心の注意を払って見れば名前の間違いに気付くことができるものの、なりすましの手口は用意周到だった。アカウントは2015年12月に作成されたものが使用され、先月末には受賞の発表に先んじて、「私のX公式アカウントにようこそ。フォロワーの皆さんありがとう!」と投稿がされ、入念な準備がされていたことがわかる。

 その結果、受賞発表後にフォロワー数は2万人に到達。英ガーディアン紙も一時、偽アカウントの投稿を引用して記事を書いており、Xでは15日現在でも、偽アカウントの投稿だと気付かずに引用ポストをしているユーザーが見受けられる。

 なりすましアカウントは削除され沈静化したが来年のノーベル賞発表前後にはこのことを思い出したい。

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希に向けられる“疑いの目”…逃げ癖ついたロッテ時代はチーム内で信頼されず

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    注目集まる「キャスター」後の永野芽郁の俳優人生…テレビ局が起用しづらい「業界内の暗黙ルール」とは

  4. 4

    柳田悠岐の戦線復帰に球団内外で「微妙な温度差」…ソフトBは決して歓迎ムードだけじゃない

  5. 5

    女子学院から東大文Ⅲに進んだ膳場貴子が“進振り”で医学部を目指したナゾ

  1. 6

    大阪万博“唯一の目玉”水上ショーもはや再開不能…レジオネラ菌が指針値の20倍から約50倍に!

  2. 7

    ローラの「田植え」素足だけでないもう1つのトバッチリ…“パソナ案件”ジローラモと同列扱いに

  3. 8

    ヤクルト高津監督「途中休養Xデー」が話題だが…球団関係者から聞こえる「意外な展望」

  4. 9

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも

  5. 10

    備蓄米報道でも連日登場…スーパー「アキダイ」はなぜテレビ局から重宝される?