「エクソシストは語る」田中昇著
「エクソシストは語る」田中昇著
エクソシズムはオカルト的なものではなく、カトリック教会の伝統的な儀式である。全世界に1000人単位のエクソシストがおり、著者は日本で正式に任命されている唯一のエクソシストだ。
以前、息子に精神的な異変が起きているという相談があり、P神父が面談して祈りはじめた。すると突然うなるような声を出し、体をこわばらせ、わけのわからない言葉を叫び始める。P神父は精神疾患だろうと考えた。だが、教会に来たときも取り乱したので、悪魔ばらいの儀式が必要だと判断。その儀式ができるのは司祭以上の聖職者だ。著者が儀式書の祈りを始めると、息子は髪をかきむしり始めた。
カトリックの司祭が実際のエクソシズムの儀式の体験を紹介する。 (集英社インターナショナル 2530円)