「子どもの本の森へ」河合隼雄、長田弘著

公開日: 更新日:

「子どもの本の森へ」河合隼雄、長田弘著

 読書の達人の心理学者と詩人が子どもの本をテーマに語り合った対談集。

 長田氏は、子どもの本は「読まなきゃいけない」本ではなく、「読みたい」とずっと心に残っている本だという。ツンドクだけで読まなかった子どもの本の記憶を自分の中にどれだけ持っているかが、実はその大人の器量を決めているのではないかという。

 一方の河合氏は、子どもの本は大人の本と違って子どもが親に推薦できるもので、実際に薦められて読んでみると、すごい本が多いという。

 そんな子どもの本の秘めたる力から、「赤毛のアン」や「若草物語」「エミールと探偵たち」など、子どもの本や絵本の名作を実際に取り上げ、その魅力を紹介。本に描かれた世界を論じながら、社会や家庭の問題にまで話が発展する名作ガイド。

(岩波書店 1166円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希にリリーバーとしての“重大欠陥”…大谷とは真逆の「自己チューぶり」が焦点に

  2. 2

    初の黒人力士だった戦闘竜さんは難病で入院中…「治療で毎月30万円。助けてください」

  3. 3

    吉沢亮は業界人の評判はいいが…足りないものは何か?

  4. 4

    「俺は帰る!」長嶋一茂“王様気取り”にテレビ業界から呆れ声…“親の七光だけで中身ナシ”の末路

  5. 5

    吉沢亮「国宝」150億円突破も手放しで喜べない…堺雅人“半沢直樹ブーム”と似て非なるギャラ高騰の行方

  1. 6

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 7

    巨人・田中将大が好投しても勝てないワケ…“天敵”がズバリ指摘「全然悪くない。ただ…」

  3. 8

    トイレ盗撮も…谷村新司が息子を叱れない“恥ずかしい過去”

  4. 9

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  5. 10

    西野カナ×Perfumeショットにファンびっくり…ザワつき巻き起こした「のっち不在ショット」を読み解く