「新蔵月に吼える」志水辰夫著
「新蔵月に吼える」志水辰夫著
春日の荘で執事を務める新蔵は、山中で罠にかかった野兎を見つけた。茂みから10歳くらいの娘が現れ、兎をとらえ、小刀で見事にさばくのを見て、新蔵は驚く。娘は新蔵が向かっていた栗平に住む「ゆふ」だった。栗平は人里離れた山中で、凶作のため生地を捨てて逃亡してきた百姓が住みついている地だ。
ある日、新蔵は宇佐神宮の奥社である大元神社の巫女、「しをん」から、「ゆふ」は宇佐神宮の祭神を祭ることができる比売巫女(ひめみこ)だと教えられた。「しをん」は「ゆふ」がこの地にとどまってほしいと願うが、得体の知れない連中が村に潜入する。
不思議な力を持つ娘を宇佐神宮へ送り届ける男を描く時代小説。
(徳間書店 2200円)


















