「現代ファシズム論」山口二郎著

公開日: 更新日:

「現代ファシズム論」山口二郎著

 ほとんどの民主主義国で政治に対する不満は絶えることはないが、代表民主主義と政党政治そのものへの支持は持続していた。しかし、2016年に、英国では国民投票でEU離脱が決定され、米国では大統領選でトランプが勝利するなど、常識では考えられないような非合理な選択を人々は行った。

 国民投票で自滅的な選択をすることと、人権を否定する粗暴な男を選挙で勝たせることはいずれも1930年代のドイツで起きたことと同じだ。2010年代以降の民主政治の混乱、社会における少数者への差別や抑圧などの現象を見ればもはや先進国はファシズムの入り口に来ていると言っても過言ではない。

 本書は、歴史を振り返り、民主政治の動揺がどのような意味でファシズムへの接近をもたらしているのか、現代政治の陥る病について考える。 (朝日新聞出版 990円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    麻生太郎が「皇室典範」改正を急ぐ理由は…“日本会議の30年の集い”に間に合わせたいから

  2. 2

    福山雅治も結婚後は苦戦…亀梨和也も正念場を迎えている

  3. 3

    佐藤二朗の地上波ドラマはしばらく厳しいが…橋本愛の事態はもっと深刻

  4. 4

    安青錦は「カラダ」より「アタマ」に課題…2ケタ勝利で大関復帰を果たせるか

  5. 5

    小栗旬は「思い入れがない」コメント…福田雄一監督また炎上でも仕事が減らない映画業界のウラ事情

  1. 6

    要潤、玉山鉄二、速水もこみち…40代イケオジ俳優3人の「人生いろいろ」

  2. 7

    高市首相に“もう1つの爆弾”「副首都法案」炸裂の可能性 会期延長なら疑惑追及&身内疲弊のWパンチ

  3. 8

    二宮和也をNHKが起用で音楽特番MCは元嵐まみれに…テレビ局では“ポスト嵐”探しが迷走中

  4. 9

    佐藤二朗騒動の余波!「福田組」の長澤まさみへの“ハラスメント”舞台挨拶の悪ノリ動画が再注目…女性視聴者は嫌悪

  5. 10

    引退した東山紀之に錦織一清演出で「少年隊」還暦コンサートのすすめ