「私の人生変わってた…」若尾文子が抱く市川雷蔵への思い

公開日: 更新日:

「私、日本舞踊は不得手なんです。雷蔵さんはプロでしょ。そんな人と一緒に踊るなんてドキドキしてたら、雷蔵さんは『何だかデンマーク体操やなあ』なんて言って。そんな体操、現実にないんですよ。あの方特有のシャレだと思います。面白いこと言うなあと思いました」

 何年か後にTV放映された際に、踊りを改めて見たが、「そんなにひどくなかった」という。雷蔵の一言で踊りの稽古に身が入った成果といえよう。

「雷蔵さんは頭がすごくよくてお堅い人。昔でいう銀行員タイプだった。真面目な顔して毒舌をさらりと話す。ユーモアがあるから怒る気にもなれないし、言い返す気にもならなかった」

■劇団立ち上げに誘われ…

1960年公開の映画「ぼんち」で演じたのは、現代っ子の芸者。昭和の激動期に金と女にハマった大阪・船場の商人(雷蔵)に囲われる妾のひとりだ。

「雷蔵さんのお母さん(山田五十鈴)とおばあさん(毛利菊枝)に妾になったことを報告、月々のお給金をいただくシーンがすごかったですね。周りは古い古い昔の大先輩ばかり。役柄も味方がいないし、船場のしきたりという長い口上もあって大変でした。その後(妾役の)京マチ子さん、越路吹雪さんと一緒にお風呂に入るシーンをよく覚えてます。皆さん、本当に色っぽくて」

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  2. 2

    マエケンは「田中将大を反面教師に」…巨人とヤクルトを蹴って楽天入りの深層

  3. 3

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  4. 4

    SBI新生銀が「貯金量107兆円」のJAグループマネーにリーチ…農林中金と資本提携し再上場へ

  5. 5

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  1. 6

    陰謀論もここまで? 美智子上皇后様をめぐりXで怪しい主張相次ぐ

  2. 7

    白木彩奈は“あの頃のガッキー”にも通じる輝きを放つ

  3. 8

    渋野日向子の今季米ツアー獲得賞金「約6933万円」の衝撃…23試合でトップ10入りたった1回

  4. 9

    12.2保険証全面切り替えで「いったん10割負担」が激増! 血税溶かすマイナトラブル“無間地獄”の愚

  5. 10

    日本相撲協会・八角理事長に聞く 貴景勝はなぜ横綱になれない? 貴乃花の元弟子だから?