故・坂本九さんの長女 40代で「1stアルバム」の紆余曲折

公開日: 更新日:

「舞台や映画の役柄になりきるんじゃなく、自分なりの考えを伝えたいと考えるようになりましてね。でも、その表現方法が歌だった場合、父と必ず比べられる。それが重圧になって20代の半ばに一時、芸能活動を休止したんです」

「花子とアン」で一躍有名になった東洋英和女学院大人間科学部で女性学を学んだ大島さんは、塾の講師になった。ちなみに、九ちゃんも東洋英和の校風が好きだったそうだ。

「首都圏で中学受験の実績を誇る塾で国語を教えました。1コマ45分、子供たちを授業に集中させて教えるのはとっても大変だったけど、これはライブのいい練習になりましたね。あと、派遣の仕事もやって、貴重な休み時間に『笑っていいとも!』を見たり、通勤電車の中で音楽を聴いたりした。こうして芸能生活をやっていてはとても味わえない日常を体験し、それまでのライフスタイルとは異なる生活をした結果、やっぱり自分は伝える側にいて、自分を表現したいとより思うようになったんです」

 加えて、九ちゃんが亡くなり、妹の舞坂ゆき子が高校を中退して宝塚音楽学校に入学すると、必然的に母親の柏木由紀子との2人暮らしに。しかし、20代になってから、母の存在が何となくうっとうしく感じられ、28歳の時に家を出て独立したことも、自己表現の意欲を高めた。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    侍ジャパンに日韓戦への出場辞退相次ぐワケ…「今後さらに増える」の見立てまで

  2. 2

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  3. 3

    “新コメ大臣”鈴木憲和農相が早くも大炎上! 37万トン減産決定で生産者と消費者の分断加速

  4. 4

    侍J井端監督が仕掛ける巨人・岡本和真への「恩の取り立て」…メジャー組でも“代表選出”の深謀遠慮

  5. 5

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  1. 6

    新米売れず、ささやかれる年末の米価暴落…コメ卸最大手トップが異例言及の波紋

  2. 7

    藤川阪神で加速する恐怖政治…2コーチの退団、異動は“ケンカ別れ”だった

  3. 8

    矢地祐介との破局報道から1年超…川口春奈「お誘いもない」プライベートに「庶民と変わらない」と共感殺到

  4. 9

    渡邊渚“逆ギレ”から見え隠れするフジ退社1年後の正念場…現状では「一発屋」と同じ末路も

  5. 10

    巨人FA捕手・甲斐拓也の“存在価値”はますます減少…同僚岸田が侍J選出でジリ貧状態