「寂しい時代です」ピアニスターHIROSHIが音楽界を憂う

公開日: 更新日:

 右手でポップス、左手でクラシック――。客席からリクエストされた2曲を即興で左右同時に演奏するなど、エンターテインメント性の高いライブで老若男女に人気のピアニスト・HIROSHI(54)。ド派手な衣装で斬新な演奏スタイルを確立した「ピアニスター」に話を聞いた。

  ◇  ◇  ◇

 左右違う曲の同時演奏は、子供の頃からやっていました。僕にとってピアノは我が人生で最大にして一番身近なおもちゃでした。でも自分の家にはピアノがなくて、近所で音が聞こえてくるとその子の家に上がり込んでは、遊びで耳に残っている童謡を探り弾きしていましたね。

 5歳から教室へ習いに行くようになりましたが、僕の親は音楽に疎い人たちで、(同時演奏も)「ピアノやってる子はみんなあなたみたいに弾けるんでしょ」と思っていたみたいです。

 でも、クラシックピアノは小学6年生で一度やめて、高校時代はバンド活動ばかりやっていました。芸大(東京芸術大学楽理科)進学を決めたのも高校3年ギリギリ。武蔵高校は進学校で、同級生の半数以上が東大に行く中、ふっと「この人たちと将来合わす顔がない。でも芸大なら格好がつく」と、とっても不純な動機で決めました。その頃から変わった服装をしていたんですけど、世の中って本当ありがたいことに、芸大に入ると「芸術家ならそうだよね」と、何でも免罪符になるので助かりました(笑い)。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    カーリング女子フォルティウス快進撃の裏にロコ・ソラーレからの恩恵 ミラノ五輪世界最終予選5連勝

  2. 2

    南原清隆「ヒルナンデス」終了報道で心配される“失業危機”…内村光良との不仲説の真相は?

  3. 3

    契約最終年の阿部巨人に大重圧…至上命令のV奪回は「ミスターのために」、松井秀喜監督誕生が既成事実化

  4. 4

    「対外試合禁止期間」に見直しの声があっても、私は気に入っているんです

  5. 5

    高市政権「調整役」不在でお手上げ状態…国会会期末迫るも法案審議グダグダの異例展開

  1. 6

    円満か?反旗か? 巨人オコエ電撃退団の舞台裏

  2. 7

    不慮の事故で四肢が完全麻痺…BARBEE BOYSのKONTAが日刊ゲンダイに語っていた歌、家族、うつ病との闘病

  3. 8

    箱根駅伝3連覇へ私が「手応え十分」と言える理由…青学大駅伝部の走りに期待して下さい!

  4. 9

    「日中戦争」5割弱が賛成 共同通信世論調査に心底、仰天…タガが外れた国の命運

  5. 10

    近藤真彦「合宿所」の思い出&武勇伝披露がブーメラン! 性加害の巣窟だったのに…「いつか話す」もスルー