映画「64」対談 佐藤浩市×瀬々監督の“昭和64年”の記憶

公開日: 更新日:

 わずか7日間で終わった昭和64年。昭和天皇崩御の2日前に発生した少女誘拐事件は通称「ロクヨン」と呼ばれていた。かつて「ロクヨン」の担当刑事だった三上(佐藤浩市)は広報官として事件の情報を集約し、記者クラブの統制を任されていた。「ロクヨン」の時効が1年後に迫ったある日、そっくりの誘拐事件が発生し――。

――おふたりの「昭和64年」当時の記憶は。

瀬々(以下、瀬) 昭和64年1月7日、僕はまだピンク映画の助監督で、先輩の監督と歌舞伎町で飲んでました。「翌日に年号が変わるから街を見に行ってきます」と午前0時に出たけど残念ながら、何ひとつ変わらなかったのを覚えています。

佐藤浩市(以下、佐) 当時は今より撮影が(日程的に)キツかったんですが、その日だけはほぼ全組が休んでいました。というか、休まされた。テレ東の連続時代劇をやっていて、現場に行ったら「今日は撮影なしです」と言われましたね。

瀬 映画館もやってなかった。自粛ですよ。喪に服さないといけないから、歌舞音曲はやっちゃダメ、娯楽は控えろと。僕は歌舞伎町に行ってたから非国民です(笑い)。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    横浜とのFA交渉で引っ掛かった森祇晶監督の冷淡 落合博満さんは非通知着信で「探り」を入れてきた

  2. 2

    複雑なコードとリズムを世に広めた編曲 松任谷正隆の偉業

  3. 3

    中学受験で慶応普通部に進んだ石坂浩二も圧倒された「幼稚舎」組の生意気さ 大学時代に石井ふく子の目にとまる

  4. 4

    ドジャース内野手ベッツのWBC不参加は大谷翔平、佐々木朗希、山本由伸のレギュラーシーズンに追い風

  5. 5

    「年賀状じまい」宣言は失礼になる? SNS《正月早々、気分が悪い》の心理と伝え方の正解

  1. 6

    国宝級イケメンの松村北斗は転校した堀越高校から亜細亜大に進学 仕事と学業の両立をしっかり

  2. 7

    放送100年特集ドラマ「火星の女王」(NHK)はNetflixの向こうを貼るとんでもないSFドラマ

  3. 8

    維新のちょろまかし「国保逃れ」疑惑が早くも炎上急拡大! 地方議会でも糾弾や追及の動き

  4. 9

    出家否定も 新木優子「幸福の科学」カミングアウトの波紋

  5. 10

    【京都府立鴨沂高校】という沢田研二の出身校の歩き方