追悼ルポ 西寺郷太氏がプリンスの郷里で見た“伝説の起源”

公開日: 更新日:

 ペイズリー・パーク邸を訪れて驚いたのは、敷地を取り囲む金網の低さ(写真)。建物まで距離があるとはいえ、その高さは3メートルに満たず、ましてブロック塀で覆い隠すわけでもない。それにしても、彼ほど地元を愛していたアーティストは珍しい。

 今週27日に世界同時発売となるアルバム「ヒット・アンド・ラン フェーズ・ツー」のCDは、ライブ会場以外ではプリンス御用達の地元のレコード店「エレクトリック・フェイタス」のみ先行販売していた。音源はネット配信していたとはいえ、当初数カ月はミネアポリスでしか買えなかったのだ。

 生前のプリンスはバスケの試合を観戦したり、ライブ観賞したり、自転車で散歩したり、夜中のスーパーで買い物したり……かなりオープンな生活を送っていたという。

 住民らの間ではプリンスを見かけても大騒ぎしない暗黙の了解があったといわれている。プリンス主催のパーティーもペイズリー・パークで頻繁に行われていた。

 彼の熱狂的なファンでミネアポリス在住歴20年の日本人女性に話を聞いた。彼女いわく、会場が盛り上がるようにDJがプリンスの楽曲ばかりを選んでかけていたら、本人は「僕の曲ばかりかけないで」と注文をつけたこともあったそう。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  2. 2

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  3. 3

    前田健太は巨人入りが最有力か…古巣広島は早期撤退、「夫人の意向」と「本拠地の相性」がカギ

  4. 4

    新生阿部巨人は早くも道険し…「疑問残る」コーチ人事にOBが痛烈批判

  5. 5

    来春WBCは日本人メジャー選手壊滅危機…ダル出場絶望、大谷&山本は参加不透明で“スカスカ侍J”に現実味

  1. 6

    詞と曲の革命児が出会った岩崎宏美という奇跡の突然変異種

  2. 7

    高市政権にも「政治とカネ」大噴出…林総務相と城内経済財政相が“文春砲”被弾でもう立ち往生

  3. 8

    「もう野球やめたる!」…俺は高卒1年目の森野将彦に“泣かされた”

  4. 9

    連立与党の維新が迫られる“踏み絵”…企業・団体献金「規制強化」公明・国民案に立憲も協力

  5. 10

    新米売れず、ささやかれる年末の米価暴落…コメ卸最大手トップが異例言及の波紋