不遇かこつ大木こだま励ましたカウス師匠30年前の“予言”
                         ベテラン漫才コンビ「大木こだま・ひびき」のボケ役、大木こだまさん(65)。「チッチキチー」「往生しまっせ」のギャグで今も人気だが、ブレーク前も今も、親身にアドバイスしてくれるのが、中田カウスさん(67)だ。
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「君の性格からして、ブームを追いかけたらアカン。自分らの漫才忘れんとずっと頑張ってたら、そのうち“運”が時計の針みたいに、グルーッと一周して、おまえんとこでピタッと止まってブレークするから」
 カウス師匠がこうおっしゃったんはもう30年ほど前。80年代初めの漫才ブームで、B&Bさん、紳助・竜介さんら若手がバーンと売れてオール阪神・巨人さん、西川のりお・上方よしおさんらも引っ張りだこやった。
 81年結成の僕らは83年に別の芸能事務所から吉本に移籍したんやけど、いまひとつ波に乗れてなかった。内心忸怩たるもんがあって、それを見透かされたんやと思うんです。
 カウス師匠とはちょっとした縁がありましてね。僕が大学を3回生で中退する前、仕事として漫才師はどないやろって思い始めた時に、旧なんば花月でお会いしてるんです。誰かの紹介とかじゃなくて、たまたまカウス師匠の名前が入り口の出番表のトップにあったんで、チケット売り場のオバちゃんに呼んでもろうた。むちゃくちゃな話やね。
                    

                                        
















