躁鬱状態の林家きく姫を救った林家木久扇師匠のひと言

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 落語の稽古は、ひたすら覚えることに専念しました。テレビに寄席、絵画と、毎日、忙しい師匠にお時間を頂戴するのですから、中途半端なことはできません。お稽古をつけていただいたら、それを録音してノートに書き起こし、何十回も口ずさんで完全コピーして覚えてました。

■番組の仕事がつらくて躁鬱状態に

 二つ目に上げていただいたのは91年10月。そして師匠が司会をされていた「木久蔵の人情一本釣り」(TBS系)のアシスタントや「スーパーワイド」(同)の「きく姫の!突撃ご訪問」コーナーも任されました。

 ただ、有名人のお宅を訪ねて、ずうずうしく寝室に入り込み、ベッドの上で跳びはねたり、冷蔵庫を開けたり、失礼な言動をするのが大好評だったのですが、それが私にとってはすごくつらかったのです。相手は嫌がっているのに、面白くするために、という指示でやっていました。〈自分がされて嫌なことを人にしてはいけない〉と教育されていましたから、葛藤がありました。落語の方でも悩み、「これでいいのか」と考え込んで、20代半ばから30代前半までは躁鬱状態になってしまったのです。

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