落語家・月亭可朝さん “破天荒”を裏打ちした古典落語の才

公開日: 更新日:

 落語家の月亭可朝さんが3月28日、急性肺線維症のため兵庫県の病院で亡くなっていたことが発表された。享年80。

 人間国宝・桂米朝(故人)の最古参の弟子で、1969年に「嘆きのボイン」が大ヒット。カンカン帽にメガネ、チョビヒゲがトレードマークで、71年には参院選に立候補するもあえなく落選。その後も野球賭博で逮捕されるなど、たびたび世間を騒がせてきた。

「月亭可朝の『ナニワ博打八景』 金持たしたらあかん奴」の著者で、故人とは30年以上の親交がある演芸評論家の吉川潮氏がこう話す。

「可朝師匠は3月11日に80歳の傘寿の記念落語会をお江戸日本橋亭で催す予定でした。それが開催の3日前になって体調不良のためキャンセルに。もともと心臓が悪かったのですが、そのまま入院となりました。それでも本人はあくまで“充電”のつもりだったようで、師匠のお嬢さんは“これ以上パワーアップして退院されても困る”と話していたものです」

 バクチ狂いやストーカー事件などでお騒がせ芸人の印象が強い可朝さんだが、吉川氏は「落語も素晴らしかった」と振り返る。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    清原和博氏が巨人主催イベントに出演決定も…盟友・桑田真澄は球団と冷戦突入で「KK復活」は幻に

  2. 2

    安青錦の大関昇進めぐり「賛成」「反対」真っ二つ…苦手の横綱・大の里に善戦したと思いきや

  3. 3

    99年シーズン途中で極度の不振…典型的ゴマすりコーチとの闘争

  4. 4

    実は失言じゃなかった? 「おじいさんにトドメ」発言のtimelesz篠塚大輝に集まった意外な賛辞

  5. 5

    日銀を脅し、税調を仕切り…タガが外れた経済対策21兆円は「ただのバラマキ」

  1. 6

    巨人今オフ大補強の本命はソフトB有原航平 オーナー「先発、外野手、クリーンアップ打てる外野手」発言の裏で虎視眈々

  2. 7

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  3. 8

    林芳正総務相「政治とカネ」問題で狭まる包囲網…地方議員複数が名前出しコメントの大ダメージ

  4. 9

    国分太一が「世界くらべてみたら」の収録現場で見せていた“暴君ぶり”と“セクハラ発言”の闇

  5. 10

    角界が懸念する史上初の「大関ゼロ危機」…安青錦の昇進にはかえって追い風に?