著者のコラム一覧
桧山珠美コラムニスト

大阪府大阪市生まれ。出版社、編集プロダクションを経て、フリーライターに。現在はTVコラムニストとして、ラジオ・テレビを中心としたコラムを執筆。放送批評誌「GALAC」に「今月のダラクシー賞」を長期連載中。

目頭が熱く…桂歌丸師匠を送り出した「笑点」の追悼番組

公開日: 更新日:

 8日の「笑点」(日本テレビ系)は、2日に亡くなった桂歌丸を追悼する「桂歌丸師匠ありがとうスペシャル」。5代目司会者であり、番組勇退後も終身名誉司会者として直前のミニ番組「もう笑点」に出演して、「笑点」メンバーたちと軽妙なやりとりを見せるなど、番組の“顔”として存在し続けた歌丸。誰が言ったか“ミスター笑点”も納得だ。

 私が子供の頃は同じメンバーの三遊亭小円遊と「ハゲ!」「キザ!」とののしり合うのが面白く、小円遊亡き後、三遊亭楽太郎(現・円楽)を相手に今度は「腹黒!」「死に損ない!」などとやりあい、笑いを誘った。

 司会者になってからは他のメンバーからも容姿をネタにからかわれることはあったが、どんなに罵倒されてもニコニコ笑っている師匠の寛大さに感服したものだ。

 挨拶の際の決まりゼリフ「一度でいいから見てみたい 女房のへそくり隠すとこ」のフレーズとともに、あの師匠の笑顔は視聴者の胸に永遠に刻まれることだろう。

 この日も前半は第1回からの名場面を見ながら在りし日の姿をしのんで、それぞれが口々に思い出を語り合った。師匠をネタに笑いを誘おうとする面々のまさに泣き笑い。落語家ならではの追悼に、こちらも目頭が熱くなった。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    元横綱・三重ノ海剛司さんは邸宅で毎日のんびりの日々 今の時代の「弟子を育てる」難しさも語る

  2. 2

    矢沢永吉&甲斐よしひろ“70代レジェンド”に東京の夜が熱狂!鈴木京香もうっとりの裏で「残る不安」

  3. 3

    巨人・岡本和真を直撃「メジャー挑戦組が“辞退”する中、侍J強化試合になぜ出場?」

  4. 4

    “最強の新弟子”旭富士に歴代最速スピード出世の期待…「関取までは無敗で行ける」の見立てまで

  5. 5

    “文春砲”で不倫バレ柳裕也の中日残留に飛び交う憶測…巨人はソフトB有原まで逃しFA戦線いきなり2敗

  1. 6

    【独自】自維連立のキーマン 遠藤敬首相補佐官に企業からの違法な寄付疑惑浮上

  2. 7

    物価高放置のバラマキ経済対策に「消費不況の恐れ」と専門家警鐘…「高すぎてコメ買えない」が暗示するもの

  3. 8

    福島市長選で与野党相乗り現職が大差で落選…「既成政党NO」の地殻変動なのか

  4. 9

    Snow Manライブで"全裸"ファンの怪情報も…他グループにも出没する下着や水着"珍客"は犯罪じゃないの?

  5. 10

    今の渋野日向子にはゴルフを遮断し、クラブを持たない休息が必要です