役者の転換点に…故・津川雅彦さんが語っていた“悪役志願”

公開日: 更新日:

■拉致問題解決への熱意

 その後は伊丹十三監督シリーズの“常連”となり、幅広い役柄で数々の作品に出演。06年公開の映画「寝ずの番」では初監督も務めた。

 プライベートでは73年に朝丘雪路さんと結婚後はプレーボーイの顔は封印し、マイホームパパに。また、実業家としての顔も持ち、玩具販売店「グランパパ」を設立、一時は全国展開したがのちに業績が悪化。6億5000万円もの負債を抱えたが、この時は朝丘が自分名義の土地を売却して借金の返済に充て、破産を免れたという。

 晩年は討論番組やブログなどで政治問題への歯に衣着せぬ発言で物議を醸すことも。政府が設置した有識者会議「『日本の美』総合プロジェクト懇談会」では座長を務め、北朝鮮による拉致問題では自身も74年に生後5カ月だった長女を誘拐されたつらい経験から啓発ポスターのモデルを務めたこともあった。

 来年公開の元SMAP香取慎吾主演映画「凪待ち」にも出演予定だったが、体調不良を理由に出演を見送っていたという津川さん。波瀾万丈の役者人生だった。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    もしやり直せるなら、入学しない…暴力に翻弄されたPL学園野球部の事実上の廃部状態に思うこと

  2. 2

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  3. 3

    永野芽郁は疑惑晴れずも日曜劇場「キャスター」降板回避か…田中圭・妻の出方次第という見方も

  4. 4

    巨人阿部監督が見切り発車で田中将大に「ローテ当確」出した本当の理由とは???

  5. 5

    「高島屋」の営業利益が過去最高を更新…百貨店衰退期に“独り勝ち”が続く背景

  1. 6

    かつて控えだった同級生は、わずか27歳でなぜPL学園監督になれたのか

  2. 7

    JLPGA専務理事内定が人知れず“降格”に急転!背景に“不適切発言”疑惑と見え隠れする隠蔽体質

  3. 8

    「俳優座」の精神を反故にした無茶苦茶な日本の文化行政

  4. 9

    (72)寅さんをやり込めた、とっておきの「博さん語録」

  5. 10

    第3の男?イケメン俳優が永野芽郁の"不倫記事"をリポストして物議…終わらない騒動