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桧山珠美コラムニスト

大阪府大阪市生まれ。出版社、編集プロダクションを経て、フリーライターに。現在はTVコラムニストとして、ラジオ・テレビを中心としたコラムを執筆。放送批評誌「GALAC」に「今月のダラクシー賞」を長期連載中。

今期ドラマのヒロインがやたらと怒っているのには理由アリ

公開日: 更新日:

■「私に売れない家はありません!」と北川景子

 ほかにも「家売るオンナの逆襲」(日本テレビ系)の北川景子演じる三軒家万智は、相変わらず「私に売れない家はありません!」と鼻息が荒く、「ドラマBiz よつば銀行 原島浩美がモノ申す!~この女に賭けろ~」(テレビ東京系)では、真木よう子演じる原島浩美が「恐れながら申し上げます」と、どんな相手にも臆することなく、正論を吐く。

「ハケン占い師アタル」(テレビ朝日系)の杉咲花演じる的場中は、普段はニコニコ、なんでも「喜んで」と引き受けるが、占う時は豹変。キツイ言葉で相手を罵り、叱咤、悩みを解決していく。「あんたは愛がないんだよ、自分に対する愛」「この世に1人もいないっつうの。誰にも必要とされない人間なんて」と罵倒する。

 とにもかくにも、ドラマの中の主人公は、やたら怒っている。そんなドラマが増えているのは時代が求めているから。

 なのに、テレビはスポンサーやネットを気にして、モノ言うことをしなくなった。だから、ヒロインたちが、その任を担っているのだろうか。スカッとしたい視聴者は「よく言ってくれました」と言いたいのだ。

 ニュースもバラエティーも情報番組も、みんなぬるい。ありきたり、表面的で忖度ばかりのヘタレな連中にはうんざり。

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