桧山珠美
著者のコラム一覧
桧山珠美コラムニスト

大阪府大阪市生まれ。出版社、編集プロダクションを経て、フリーライターに。現在はTVコラムニストとして、ラジオ・テレビを中心としたコラムを執筆。放送批評誌「GALAC」に「今月のダラクシー賞」を長期連載中。

今期ドラマのヒロインがやたらと怒っているのには理由アリ

公開日: 更新日:

■「私に売れない家はありません!」と北川景子

 ほかにも「家売るオンナの逆襲」(日本テレビ系)の北川景子演じる三軒家万智は、相変わらず「私に売れない家はありません!」と鼻息が荒く、「ドラマBiz よつば銀行 原島浩美がモノ申す!~この女に賭けろ~」(テレビ東京系)では、真木よう子演じる原島浩美が「恐れながら申し上げます」と、どんな相手にも臆することなく、正論を吐く。

「ハケン占い師アタル」(テレビ朝日系)の杉咲花演じる的場中は、普段はニコニコ、なんでも「喜んで」と引き受けるが、占う時は豹変。キツイ言葉で相手を罵り、叱咤、悩みを解決していく。「あんたは愛がないんだよ、自分に対する愛」「この世に1人もいないっつうの。誰にも必要とされない人間なんて」と罵倒する。

 とにもかくにも、ドラマの中の主人公は、やたら怒っている。そんなドラマが増えているのは時代が求めているから。

 なのに、テレビはスポンサーやネットを気にして、モノ言うことをしなくなった。だから、ヒロインたちが、その任を担っているのだろうか。スカッとしたい視聴者は「よく言ってくれました」と言いたいのだ。

 ニュースもバラエティーも情報番組も、みんなぬるい。ありきたり、表面的で忖度ばかりのヘタレな連中にはうんざり。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    西武フロントの致命的欠陥…功労者の引き留めベタ、補強すら空振り連発の悲惨

    西武フロントの致命的欠陥…功労者の引き留めベタ、補強すら空振り連発の悲惨

  2. 2
    西武の単独最下位は誰のせい? 若手野手の惨状に「松井監督は二軍で誰を育てた?」の痛烈批判

    西武の単独最下位は誰のせい? 若手野手の惨状に「松井監督は二軍で誰を育てた?」の痛烈批判

  3. 3
    巨人・小林誠司の先制決勝適時打を生んだ「死に物狂い」なLINE自撮り動画

    巨人・小林誠司の先制決勝適時打を生んだ「死に物狂い」なLINE自撮り動画

  4. 4
    全国紙が全国紙でなくなる?「新聞販売店」倒産急増の背景…発行部数の激減、人手不足も一因に

    全国紙が全国紙でなくなる?「新聞販売店」倒産急増の背景…発行部数の激減、人手不足も一因に

  5. 5
    花巻東時代は食トレに苦戦、残した弁当を放置してカビだらけにしたことも

    花巻東時代は食トレに苦戦、残した弁当を放置してカビだらけにしたことも

  1. 6
    日本ハムは過去2年より期待できそう 新外国人レイエスが見せつけた恐るべきパワー

    日本ハムは過去2年より期待できそう 新外国人レイエスが見せつけた恐るべきパワー

  2. 7
    大谷はアスリートだった両親の元、「ずいぶんしっかりした顔つき」で産まれてきた

    大谷はアスリートだった両親の元、「ずいぶんしっかりした顔つき」で産まれてきた

  3. 8
    【中日編】立浪監督が「秘密兵器」に挙げた意外な名前

    【中日編】立浪監督が「秘密兵器」に挙げた意外な名前

  4. 9
    WBCの試合後でも大谷が227キロのバーベルを軽々と持ち上げる姿にヌートバーは舌を巻いた

    WBCの試合後でも大谷が227キロのバーベルを軽々と持ち上げる姿にヌートバーは舌を巻いた

  5. 10
    裏金自民に大逆風! 衆院3補選の「天王山」島根1区で岸田首相の“サクラ”動員演説は大失敗

    裏金自民に大逆風! 衆院3補選の「天王山」島根1区で岸田首相の“サクラ”動員演説は大失敗