著者のコラム一覧
星野陽平ジャーナリスト

1976年、東京都生まれ。早稲田大学卒。編著に「実録! 株式市場のカラクリ」(イースト・プレス)、著書に「芸能人はなぜ干されるのか? 芸能界独占禁止法違反」「芸能人に投資は必要か? アイドル奴隷契約の実態」(ともに鹿砦社)がある。2017年には公取委で「独占禁止法をめぐる芸能界の諸問題」の講演を行った。

1979年に渡辺プロを独立 森進一が受けた“森潰し”の圧力

公開日: 更新日:

 草創期の芸能界では、タレントの方が芸能事務所より力を持っており、タレントをよその事務所に引き抜かれたくないものだから、事務所はタレントの言いなり、ということもあったという。

 そんな状況に業を煮やした芸能事務所は団結してタレントの力を封じ込めようとした。1963年に設立された芸能事務所の業界団体「日本音楽事業者協会」には、そんな狙いもあった。

 音事協では加盟社間でのタレントの引き抜きを禁じ、独立を阻止することで過当競争を防いできたといわれる。音事協がその実力を見せつけたのは、森進一の独立騒動だった。

 79年、森はデビュー以来、13年所属した渡辺プロダクションから独立を果たした。「襟裳岬」以来、これといったヒットが出ずに焦っていた森は、「渡辺プロに問題があるのではないか?」という疑念を持っていたという。森の所属していた渡辺プロは、業界一の名門だったが、当時は新興の芸能事務所も勢力を伸ばし、渡辺プロの影響力は低下していた。そこで、森は「渡辺プロに自分を潰す力はない」と考えたのかもしれない。

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