名作「グリーンマイル」現代のキリストは黒人の大男だった

公開日: 更新日:

1999年 フランク・ダボラン監督

 188分の長尺映画。冬休みに見てほしい。

 1932年、死刑囚監房の看守を務めるポール(トム・ハンクス)のもとに黒人のコーフィ(マイケル・クラーク・ダンカン)が送られてくる。彼は幼い姉妹を殺した罪で死刑を宣告された。ポールは監房を見張りつつ、電気椅子による死刑を執り行い、囚人たちの最期に敬意を払う。だが、有力者の縁故を鼻にかけるパーシーは囚人に暴力を振るい、死刑囚を七転八倒させて死なせる卑劣漢だ。

 ある日、コーフィは特殊な能力でポールの尿路感染症を治し、パーシーに踏みつぶされたネズミを蘇らせる。彼の能力を認めたポールはコーフィをムーアズ所長の家に連れていく。彼の妻メリンダは重度の脳腫瘍だが、コーフィによって穏やかな表情を取り戻す。そんな中、ワイルド・ビルという囚人が入ってくる。コーフィはビルに腕をつかまれた瞬間、自分が関与した姉妹殺しの真相を知るのだった……。

 2人の悪人が登場する。少女殺しを何とも思わないビルと、陰湿なパーシーだ。前者は現代でも新聞をにぎわせている殺人犯。後者はどこの会社にもいる性格のねじ曲がったチビ男だ。彼らがせめぎ合う場で、コーフィは静かに処刑の時を待っている。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    年収1億円の大人気コスプレーヤーえなこが“9年間自分を支えてくれた存在”をたった4文字で表現

  2. 2

    くら寿司への迷惑行為 16歳少年の“悪ふざけ”が招くとてつもない代償

  3. 3

    映画「国宝」ブームに水を差す歌舞伎界の醜聞…人間国宝の孫が“極秘妻”に凄絶DV

  4. 4

    “やらかし俳優”吉沢亮にはやはりプロの底力あり 映画「国宝」の演技一発で挽回

  5. 5

    山尾志桜里氏“ヤケクソ立候補”の波紋…まさかの参院選出馬に国民民主党・玉木代表は真っ青

  1. 6

    ドジャース佐々木朗希 球団内で「不純物認定」は時間の問題?

  2. 7

    フジテレビCM解禁の流れにバラエティー部門が水を差す…番宣での“偽キャスト”暴露に視聴者絶句

  3. 8

    国分太一は“家庭内モラハラ夫”だった?「重大コンプラ違反」中身はっきりせず…別居情報の悲哀

  4. 9

    輸入米3万トン前倒し入札にコメ農家から悲鳴…新米の時期とモロかぶり米価下落の恐れ

  5. 10

    慶大医学部を辞退して東大理Ⅰに進んだ菊川怜の受け身な半生…高校は国内最難関の桜蔭卒