映画批評家・前田有一氏が厳選 寝正月に外れナシ10本紹介

まだまだある、おすすめ作品（Ｃ）日刊ゲンダイ

　最後はキアヌ・リーブス主演のＳＦサスペンス「レプリカズ」を。キアヌ演じるクローンと神経科学の専門家は、事故死した最愛の妻と３人の子どもを前に、禁断のクローン化を試みる。

　ところが記憶を移す素体が１体だけどうしても足りず……。

　悲劇と破滅の予感をはらんだスリリングな物語だが、実はキアヌ本人も若い頃、恋人を事故で失った経験を持つ。その苦悩の表情は、ただの演技ではなかっただろう。

（選者・映画評論家 前田有一）