AI時代の薬剤師像…「楽」だけでなく「人」に寄り添う姿勢とは?
前回お話しした中学校での「薬物乱用防止教室」では、終了後に授業を担当した薬学生と、薬剤師や大学教員らが膝を交え、教室の振り返りとこれからの医療について語り合う座談会を行いました。こちらは初めての試みだったのですが、とても白熱した議論となりました。今回はその内容について触れていきたいと思います。
前半は教室の振り返りです。年の近い学生が語る効果や、低年齢化するオーバードーズ(過剰摂取)問題に対し、「ダメ絶対」と断罪するだけでなく、背景にある孤立や心の傷に寄り添うメンタルケアの大切さが語られました。
続いて議論は薬物乱用防止教室の枠を超え、薬剤師の現場の“リアル”へと広がりました。災害医療での支援や、病院・在宅医療でのアプローチなど、多様な現場で求められる職能が共有されました。単に病気や薬という「モノ」を見るのではなく、患者の背景や「生活」全体を支えることの重要性が改めて確認されました。
特に盛り上がったのが「AI時代の薬剤師像」というテーマです。正確な情報収集や知識の整理は生成AIが得意とする時代だからこそ、医療従事者には自分の「キャラクター(人間味)」を立て、目の前の患者の心に寄り添い、聞き手となる力が求められます。読者のみなさんは、調剤薬局を「ただ薬を受け取る場所」だと思っていませんか? じつは街の薬剤師は薬のことだけでなく、体や心のちょっとした不調、ご家族の介護や健康の不安などを気軽に話せる「地域で一番身近な医療の相談窓口」でもあるのです。
若い熱意あふれる薬学生たちとともに、私たち薬剤師も地域のみなさんの暮らしと心に寄り添い続けていきます。健康で気になることがあれば、ぜひお気軽に街の薬剤師へ声をかけてみてください。



















