著者のコラム一覧
井筒和幸映画監督

1952年12月13日、奈良県出身。県立奈良高校在学中から映画製作を始める。75年にピンク映画で監督デビューを果たし、「岸和田少年愚連隊」(96年)と「パッチギ!」(04年)では「ブルーリボン最優秀作品賞」を受賞。歯に衣着せぬ物言いがバラエティ番組でも人気を博し、現在は週刊誌やラジオでご意見番としても活躍中。

今の政府は本当に性格が悪い 日本中が窒息し始めてんだぞ

公開日: 更新日:

 我が新作「無頼」の5月公開も危うい限りだ。とにもかくにも、日本中で感染が止まるまで待ってもらうしかないのか。今現在、すべての映画撮影ロケも中止。戦争中でも映画は作られていたが、こんなことは史上初めてだろう。もう二度とあって欲しくないが、しかし、今後もさらに新種ウイルスのパンデミックはまた起きるという。地球上の森林が破壊されて、隠れすんでいた凶暴なウイルス群が、動物に感染したまま飛びだしてくるからだと。中国もアマゾン川奥地もどこもかしこも森林を壊すことをやめない限り、ウイルスのヤツらはヤツらなりの利己的遺伝子を繁栄させる目的どおり、人間に襲いかかり、さらに自らも進化しながらうまく生きていこうという魂胆らしい。

 だからじゃないが、今の政府にできることはただひとつ、休業した店舗だけでなく、明日にも休業したいあらゆる中小事業主にも区別なく、去年稼いでいた分は補償金を払うことだ。どれだけコロナ国債を発行しようが、どこの予算を回してこようが、政府が支払うのだ。また国民に借金することになるってか? そんなこと当たり前だろ。日本中、窒息し始めてんだぞ。金を貯め込んでるのはどこだ。日銀もだろ。なら国債をもっと買わせてかき集めたらどうだ。方々の病院が医療崩壊を始めてるというのに、日本の財政出動はあまりに遅い。こんな国は世界にない。

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  2. 2

    農水省ゴリ押し「おこめ券」は完全失速…鈴木農相も「食料品全般に使える」とコメ高騰対策から逸脱の本末転倒

  3. 3

    TBS「ザ・ロイヤルファミリー」はロケ地巡礼も大盛り上がり

  4. 4

    維新の政権しがみつき戦略は破綻確実…定数削減を「改革のセンターピン」とイキった吉村代表ダサすぎる発言後退

  5. 5

    3度目の日本記録更新 マラソン大迫傑は目的と手段が明確で“分かりやすい”から面白い

  1. 6

    国分太一“追放”騒動…日テレが一転して平謝りのウラを読む

  2. 7

    粗品「THE W」での“爆弾発言”が物議…「1秒も面白くなかった」「レベルの低い大会だった」「間違ったお笑い」

  3. 8

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  4. 9

    「おまえになんか、値がつかないよ」編成本部長の捨て台詞でFA宣言を決意した

  5. 10

    巨人阿部監督の“育成放棄宣言”に選手とファン絶望…ベテラン偏重、補強優先はもうウンザリ