著者のコラム一覧
大高宏雄映画ジャーナリスト

1954年浜松市生まれ。明治大学文学部仏文科卒業後、(株)文化通信社に入社。同社特別編集委員、映画ジャーナリストとして、現在に至る。1992年からは独立系を中心とした邦画を賞揚する日プロ大賞(日本映画プロフェッショナル大賞)を発足し、主宰する。著書は「昭和の女優 官能・エロ映画の時代」(鹿砦社)など。

亀梨和也「事故物件」好調 松竹とジャニーズの意外な関係

公開日: 更新日:

 亀梨和也主演の「事故物件 恐い間取り」が好調だ。現時点では、最終の興収で20億円以上が期待できる。大ヒットである。わかりやすく、浸透性のあるタイトルとタイトルどおりの中身が、かなり功を奏したとみえる。

 コロナ禍のただなか、「今日から俺は!!劇場版」や「コンフィデンスマンJP プリンセス編」など理屈抜きに楽しめるエンタメ映画が人気だ。「事故物件」も、その流れに乗ったと見ていい。亀梨の出演作品としては、11年前の「ごくせん THE MOVIE」(34億8000万円)に次ぐ大ヒットになった。

 注目したい点がある。本作の中身そのものではない。ジャニーズ事務所所属の俳優が映画主演する場合、東宝の配給作品が多いように感じるが、今回は松竹だということだ。多くの観客にとって配給が東宝だろうが松竹だろうが関係ないとは思う。ただ松竹の場合、東宝とは明らかに違う独自性があり、これがなかなかに興味深い。意外や松竹とジャニーズ事務所は“相性がいい”のではないか。そんなことを感じさせるのだ。まず、この5年ほどの興行成績を見てみよう。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    横浜とのFA交渉で引っ掛かった森祇晶監督の冷淡 落合博満さんは非通知着信で「探り」を入れてきた

  2. 2

    複雑なコードとリズムを世に広めた編曲 松任谷正隆の偉業

  3. 3

    中学受験で慶応普通部に進んだ石坂浩二も圧倒された「幼稚舎」組の生意気さ 大学時代に石井ふく子の目にとまる

  4. 4

    ドジャース内野手ベッツのWBC不参加は大谷翔平、佐々木朗希、山本由伸のレギュラーシーズンに追い風

  5. 5

    「年賀状じまい」宣言は失礼になる? SNS《正月早々、気分が悪い》の心理と伝え方の正解

  1. 6

    国宝級イケメンの松村北斗は転校した堀越高校から亜細亜大に進学 仕事と学業の両立をしっかり

  2. 7

    放送100年特集ドラマ「火星の女王」(NHK)はNetflixの向こうを貼るとんでもないSFドラマ

  3. 8

    維新のちょろまかし「国保逃れ」疑惑が早くも炎上急拡大! 地方議会でも糾弾や追及の動き

  4. 9

    出家否定も 新木優子「幸福の科学」カミングアウトの波紋

  5. 10

    【京都府立鴨沂高校】という沢田研二の出身校の歩き方