著者のコラム一覧
SALLiA歌手、音楽家、仏像オタク二スト、ライター

歌って作って踊るスタイルで話題を呼び、「イデア」でUSEN 1位を獲得。2018年より仏像オタクニストの活動を始め、初著「生きるのが苦しいなら」は紀伊國屋総合ランキング3位を獲得。近著に「アラサー女子、悟りのススメ。」(オークラ出版)がある。

あの6つ子が大人に!「おそ松さん」笑いと癒やしの清涼感

公開日: 更新日:

 そんな中で「おそ松さん」は、第1期の第1話がさまざまな作品のパロディーを詰め込みすぎてお蔵入りになる、という一つの事件ともいえるような伝説を残した。一方でそれが今後の「おそ松さん」の方向性を視聴者に色濃く印象付けるものにもなり、ネットを中心に一気に火がついた。「一体、次は何が飛び出すのか」と視聴者が刺激を求め始めたのだ。

 いつの間にか普段「アニメを見ない層」もそんな刺激を求め、「おそ松さん」を面白がって見るようになっていた。

■誇れるところが何もない新たな主人公たち

「おそ松さん」では、6つ子が大人になった姿を描いているのだが、6つ子たちは揃いも揃ってニートで童貞だ。それぞれ大人になり、個性が備わったが、極度のナルシシストだったり、自虐的な根暗だったり、あざとい腹黒さを抱えていたりと、一筋縄ではいかないような成長を遂げた。
 
 尊敬すべきところも、誇れるものもないのだが、逆にそれがよかった。アニメやゲームで描かれる完璧な男性像に飽き始めていた女性たちにとっても、それは「新鮮」に映ったのだろう。この6つ子の姿こそが、「これでいいのだ!」という赤塚先生の不動の精神を遺憾なく発揮するための、重要なファクターだったのだ。

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    さすがチンピラ政党…維新「国保逃れ」脱法スキームが大炎上! 入手した“指南書”に書かれていること

  2. 2

    国民民主党の支持率ダダ下がりが止まらない…ついに野党第4党に転落、共産党にも抜かれそうな気配

  3. 3

    ドジャース「佐々木朗希放出」に現実味…2年連続サイ・ヤング賞左腕スクーバル獲得のトレード要員へ

  4. 4

    来秋ドラ1候補の高校BIG3は「全員直メジャー」の可能性…日本プロ野球経由は“遠回り”の認識広がる

  5. 5

    ギャラから解析する“TOKIOの絆” 国分太一コンプラ違反疑惑に松岡昌宏も城島茂も「共闘」

  1. 6

    国分太一問題で日テレの「城島&松岡に謝罪」に関係者が抱いた“違和感”

  2. 7

    小林薫&玉置浩二による唯一無二のハーモニー

  3. 8

    脆弱株価、利上げ報道で急落…これが高市経済無策への市場の反応だ

  4. 9

    「東京電力HD」はいまこそ仕掛けのタイミング 無配でも成長力が期待できる

  5. 10

    日本人選手で初めてサングラスとリストバンドを着用した、陰のファッションリーダー