著者のコラム一覧
ラサール石井参議院議員

1955年生まれ。大阪市出身。渡辺正行、小宮孝泰と結成したお笑いトリオ「コント赤信号」で人気に。声優、俳優、司会者、脚本家、演出家、コラムニストとして活躍。第23回読売演劇大賞優秀演出家賞受賞。2025年、参院選に社民党から立候補し当選。副党首に就任。

妻からの厳命でたった一晩で何千冊もの本を処分することに

公開日: 更新日:

 通販で買えばいいと思われるだろうが、もちろんそれも買う。毎日のようにAmazonがやってくる。かくして我が家には本があふれる。しかも読んでいない本が本棚や壁の隙間に二重三重に積み上げられ、見えなくなるからますます読まない。結局この先の一生かけても読みきれなさそうな大量の本が我が家にある。何千冊はあろうか。

 反対に奥さまは片付け上手の捨て上手だ。さすがに私のものを勝手に捨てたりはしないが、増えゆくモノたちを苦々しく見ている。

 そしてついに命令が下った。ここからここまでのスペースに入るだけの本を残し、全て売れと言う。もっと若ければ反論もしたが、そろそろ「終活」も考える年頃、仕方なく暇を見つけてダラダラとやっていたら、らちがあかんと見た妻は、さらなる強硬手段に出た。本ではなく私の部屋の壁一面に設置した本棚をバラし、粗大ゴミで出せと言う。しかも期限は1日。これはもう至上命令だ。

 本棚に飾った本や小物を全て出し、本棚を部屋から撤去してばらさなければいけない。ほぼ一晩で。

 先ほどまで泣きながら本を仕分け、もうときめくとかときめかないとか考えている暇もなく、段ボール20箱に梱包し、その横で奥さまは頼もしいぐらいのバリバリという音を立てながら本棚を解体していた。

 何十年間で収集したものは、私の心を少し癒やしただけで、あえなくゴミになった。私が宝だと思っていたものは私の体にまとわりつく汚いあかだったのかもしれない。

 感傷に浸っている暇はない。次には数多くのフィギュアと大量の服が待っている。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 芸能のアクセスランキング

  1. 1

    山崎まさよし、新しい学校のリーダーズ…“公演ドタキャン”が続く背景に「世間の目」の変化

  2. 2

    ポンコツ自民のシンボル! お騒がせ女性議員3人衆が“炎上爆弾”連発…「貧すれば鈍す」の末期ぶりが露呈

  3. 3

    ラウールが通う“試験ナシ”でも超ハイレベルな早稲田大の人間科学部eスクールとは?

  4. 4

    山崎まさよし公演ドタキャンで猛批判 それでもまだ“沢田研二の域”には達していない

  5. 5

    Snow Man目黒蓮と佐久間大介が学んだ城西国際大メディア学部 タレントもセカンドキャリアを考える時代に

  1. 6

    田村亮さんが高知で釣り上げた80センチ台の幻の魚「アカメ」赤く光る目に睨まれ体が震えた

  2. 7

    クマが各地で大暴れ、旅ロケ番組がてんてこ舞い…「ポツンと一軒家」も現場はピリピリ

  3. 8

    草間リチャード敬太“全裸騒動”にくすぶる「ハメられた」説…「狙った位置から撮影」「通報が早い」と疑問視する意見広がる

  4. 9

    別居から4年…宮沢りえが離婚発表「新たな気持ちで前進」

  5. 10

    国民・玉木雄一郎代表の“不倫相手”元グラドルがSNS凍結? 観光大使を委嘱する行政担当者が「現在地」を答えた

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    山崎まさよし、新しい学校のリーダーズ…“公演ドタキャン”が続く背景に「世間の目」の変化

  2. 2

    ドラフト目玉投手・石垣元気はメジャーから好条件オファー届かず…第1希望は「日本ハム経由で米挑戦」

  3. 3

    ソフトバンクに激震!メジャー再挑戦狙うFA有原航平を「巨人が獲得に乗り出す」の怪情報

  4. 4

    米価暴落の兆し…すでに「コメ余り」シフトで今度こそ生産者にトドメ

  5. 5

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  1. 6

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  2. 7

    大富豪の妻と離婚でファン離れ? イケメン既婚者俳優ディーン・フジオカの気になる今後

  3. 8

    自民×維新は連立早々に“成田離婚”も? 政策も理念も、「政治とカネ」に対する意識も、政治姿勢もバラバラ

  4. 9

    山崎まさよし公演ドタキャンで猛批判 それでもまだ“沢田研二の域”には達していない

  5. 10

    首相補佐官に就く遠藤敬氏に世間は「Who?」…維新の国対委員長が連立政権「キーマン」のワケ