著者のコラム一覧
細田昌志ノンフィクション作家

1971年、岡山市生まれ、鳥取市育ち。CS放送「サムライTV」キャスターから放送作家としてラジオ、テレビの制作に携わり、ノンフィクション作家に。7月に「沢村忠に真空を飛ばせた男 昭和のプロモーター・野口修評伝」(新潮社)が、第43回講談社本田靖春ノンフィクション賞を受賞。

TBS「0スタジオ おんなのテレビ」で立川談志とコンビ司会

公開日: 更新日:

 1968年9月30日、新番組「0スタジオ おんなのテレビ」(TBS系)がスタートした。

■帯番組は「月曜日」が肝

 山口洋子は立川談志と組んで月曜の司会に抜擢された(その後、金曜も兼任)。帯番組にとって月曜がいかに重要か、かつて放送作家として長く帯番組に携わった筆者は身に染みて知っている。拙著でもこの件に関して触れたが「どうもピンとこない」といった読者諸兄の声が存外多かった。改めてこの場を借りて事例を挙げながら詳述したいと思う。

 例えば「5時に夢中!」(TOKYO MX)という夕方のワイドショーがある。この番組のキャスティングを見ると、月曜のレギュラーコメンテーターにはマツコ・デラックスと若林史江(株式トレーダー)の姿がある。今やテレビ業界の寵児とも言うべきマツコと、理知的で気心の知れた若林のコンビをトップバッターの月曜に据えることで、番組の方向性は定まる。求心力とともに、視聴者に与えるインパクトも大きい。あの異色のワイドショーの勢いとはとどのつまり、月曜日の存在感によるところが著しい。朝のワイドショーとして今や独走状態にある「羽鳥慎一モーニングショー」(テレビ朝日系)も同様だ。月曜のコメンテーターは知名度も好感度も高い俳優・気象予報士の石原良純と、コメント力に定評のある弁護士の山口真由の“硬軟コンビ”が配置されている。一見、硬派に走りすぎな社会的なテーマを、バラエティーでもお馴染みの石原良純が、視聴者と同等な目線で所感を述べる。容赦のない山口真由の言説に加え、玉川徹といううるさ型の論客に突っ込まれる良純の姿は、在宅ワーク族の共感を生んでいるとも聞く。

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