著者のコラム一覧
二田一比古ジャーナリスト

福岡県出身。大学卒業後、「微笑」(祥伝社)の記者に。その後、「Emma」「週刊文春」(ともに文芸春秋)をはじめ、多くの週刊誌、スポーツ新聞で芸能分野を中心に幅広く取材、執筆を続ける。フリー転身後はコメンテーターとしても活躍。

著名人の記者会見はもろ刃の剣…芸能史に残る“迷・珍”発言の数々

公開日: 更新日:

 会見はメディアを通して視聴者や読者に伝えるもの。「この話はするまい」と構える取材される側と「あの話を引き出そう」と狙う取材する側。会見の多い芸能界では顕著に出る。その攻防から読み解く面白さもあるが、基本は会見の中身だ。近年、結婚も離婚もSNSやFAXで報告する時代。アナログの昭和は会見が一番の手段だった。

「ファンあっての芸能人。制作発表などは会見して、都合の悪い私生活はしないのでは、あまりに勝手。昔は私生活を話さない高倉健さんも結婚発表の会見を映画会社仕切りでやらされた」(元映画記者)

市川海老蔵は真摯な態度でマイナスイメージを払拭

 コカインで検挙された勝新太郎の会見。離婚会見の松方弘樹ら芸能史に残る“迷・珍”発言もあったが、「これぞ会見」というのもあった。元フジテレビアナの近藤サトが夫の歌舞伎役者の家族を暗に非難した離婚会見などもあった。

 なかでも印象に残るのは市川海老蔵の会見だった。独身時代、西麻布のバーで“半グレ”と呼ばれる男と喧嘩。ケガを負ったあと会見を行った。顔の腫れが残った被害者とはいえ、喧嘩に至った事情など海老蔵も責められる要素があったが、すべての質問に対して自分の言葉で真摯に答えた。妻・小林麻央さんの病状報告や葬儀後の会見でも本音で語り涙を誘った。どんな質問にも真摯に答える姿勢にメディアは突っ込むどころか、聞き入っているようでもあった。

 海老蔵の眼力も話に説得力を持たせた。政界でも田中角栄を筆頭に歴代の首相には眼力があったが、会見における菅首相には眼力を感じない。時には目が泳いでいるようにも見える。会見は言動だけで信用を失う半面、人気や共感を得る武器にもなる。まさにもろ刃の剣だ。

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