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二田一比古ジャーナリスト

福岡県出身。大学卒業後、「微笑」(祥伝社)の記者に。その後、「Emma」「週刊文春」(ともに文芸春秋)をはじめ、多くの週刊誌、スポーツ新聞で芸能分野を中心に幅広く取材、執筆を続ける。フリー転身後はコメンテーターとしても活躍。

著名人の記者会見はもろ刃の剣…芸能史に残る“迷・珍”発言の数々

公開日: 更新日:

 6月の全仏オープンで、大坂なおみ選手が「メディアに向けて話すことに不安を感じる」と会見を拒否して大きな話題を集めた。賛否あったが、会見の在り方について改めて考えさせる機会となった。

 今回の五輪でも、試合を終えたばかりの選手の会見を設定していた。金メダルを取れた選手の、演出のない正直な話はさわやかそのもの。かつて北島康介の「チョー気持ちいい」といった名言が生まれた。

 今回も女子ボクシング金メダルの入江聖奈選手の言葉「何回もほっぺをつねったけど、今も夢の中にいる気がする」など、後世に残る名言となるだろう。

 一方で銀や銅で涙する人にもマイクを向ける。気持ちの整理がつく前の会見は言葉も表情もそのままテレビで流れる。涙を流し言葉に詰まる場面は気の毒に思えるシーンもあったが、昔はバルセロナ五輪のマラソンで8位になった谷口浩美選手が「こけちゃいました」と語り草になる言葉も生まれた。

 会見慣れしていないスポーツ界と違い、会見慣れした政界や芸能界では名言どころか、会見内容そのものが問題視される。なにかと物議が起きる菅首相の会見。「いずれにしましても」と接続詞の多さで内容のわかりにくさは相変わらずだが、毎回、指摘されるのが、質問に対する答えになっていないこと。小学生が授業でやったら「質問の意味、わかっていますか」と先生から注意されるレベルだ。国のリーダーの会見には「一問一答」のルールがあり、答えに対する突っ込みができないそうだ。これが他のジャンルでまかり通ったらバッシングは必定だろう。

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