著者のコラム一覧
井筒和幸映画監督

1952年12月13日、奈良県出身。県立奈良高校在学中から映画製作を始める。75年にピンク映画で監督デビューを果たし、「岸和田少年愚連隊」(96年)と「パッチギ!」(04年)では「ブルーリボン最優秀作品賞」を受賞。歯に衣着せぬ物言いがバラエティ番組でも人気を博し、現在は週刊誌やラジオでご意見番としても活躍中。

森友問題の賠償裁判 年末のどさくさに、国が狡猾な幕引き。許さんぞ!

公開日: 更新日:

 60年安保粉砕闘争の国会デモにビビっていた岸信介総裁が、「デモの参加者は多数じゃないし、後楽園球場も映画館も満員で銀座通りも変わりないし、私は『声なき声』を聞きます」とほざいた頃から、結局この国の静かな大衆たちの意識は何も変わっていないんだと思い知ったよ。今の政治屋たちも一緒だ。

 世論の“静まり”と“諦め”に呆れてたら、国民の預貯金やら株式やらの資産合計が2000兆円にも膨らんだと、日銀がほざいていたのでさらにびっくりした。

 しかも、60代以上の高齢者がその2000兆の6割以上を貯めこんでいて、資産ゼロか、ほとんどない世帯が全体で3割もいて、氷河期世代の40代が最も多いというのだ。持ってる者と持ってない者の格差がいかに広がってしまったか。

 60代以上の資産家たちこそ「声なき声」の代表か。かといって、「認めんぞ、ふざけるな」と氷河期世代は声を上げてるわけじゃなし。どこまでフニャフニャの社会なんだ。

 こんなひどい格差の中、岸田は「新しい資本主義」とお経のように唱えているが、企業に給料を無理やり上げさせたところで、ビタ銭止まりだろが。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阪神・梅野がFA流出危機!チーム内外で波紋呼ぶ起用法…優勝M点灯も“蟻の一穴”になりかねないモチベーション低下

  2. 2

    梅野隆太郎は崖っぷち…阪神顧問・岡田彰布氏が指摘した「坂本誠志郎で捕手一本化」の裏側

  3. 3

    国民民主党「選挙違反疑惑」女性議員“首切り”カウントダウン…玉木代表ようやく「厳正処分」言及

  4. 4

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず

  5. 5

    本命は今田美桜、小芝風花、芳根京子でも「ウラ本命」「大穴」は…“清純派女優”戦線の意外な未来予想図

  1. 6

    巨人・戸郷翔征は「新妻」が不振の原因だった? FA加入の甲斐拓也と“別れて”から2連勝

  2. 7

    時効だから言うが…巨人は俺への「必ず1、2位で指名する」の“確約”を反故にした

  3. 8

    石破首相続投の“切り札”か…自民森山幹事長の後任に「小泉進次郎」説が急浮上

  4. 9

    今田美桜「あんぱん」44歳遅咲き俳優の“執事系秘書”にキュン続出! “にゃーにゃーイケオジ”退場にはロスの声も…

  5. 10

    参政党のSNS炎上で注目「ジャンボタニシ」の被害拡大中…温暖化で生息域拡大、防除ノウハウない生産者に大打撃