Geolocation Technology 山本敬介社長(1)地図なきネットに地図を描いた“元自衛官”
誰もが当たり前のように地図アプリを使いこなしていても、そもそもインターネットそのものには“地図”がない。自分のサイトを閲覧しているユーザーは一体どこからアクセスしているのか。その問いに答えを出したのが山本敬介(51)だ。
IPアドレスから位置情報を特定する「位置情報認識技術」を開発し、前身となる「サイバーエリアリサーチ」を設立したのが2000年。その後、17年に現在の社名に変更し、20年に東京証券取引所、21年に福岡証券取引所に上場した。
今年で25周年。現在はIP Geolocation事業の他にも、Ad Tech事業、IPアドレス移転事業、Webコンテンツ制作事業、Webマーケティング事業なども手がける。
ITに疎い人間にはチンプンカンプンかもしれないが、「私も子供の頃は田んぼの中で友達と草サッカーをしたりする、典型的な田舎の少年でしたけどね」。そう言って笑う山本は“元自衛官”という、一風変わった経歴の持ち主だ。
1974年2月、静岡県沼津市生まれ。曽祖父と祖父母、両親、山本少年、2歳年下の弟という大所帯で賑やかに暮らしていたという。