「姉様キングス」結成秘話…「何とか元取らなあかんな。一緒に何かしよか」

公開日: 更新日:

「あやめさんと僕とでは、キャリアがちょうど10年違います。落語会だと、僕がトップであやめさんが2番手という並びになることが多かった。学校寄席でもよく一緒になりました。ある時、日舞のお師匠さんのお客さまで芸妓さんが、僕の踊りを見た時に、『朋輩が1人芸妓をやめるんで、日本髪のかつらがひとついらんようになるから、あんたにあげるわ』と、くれはったんです。ありがたいけど、かつらを頭に合わせる鉢がねを作るのに15万円もかかりました。同じ頃、あやめさんも日本髪をかぶらなあかん仕事があって、15万円かけて作ったのに、キャンセルになった。2人して、『何とか元取らなあかんな。一緒に何かしよか』と考えた結果、芸者姿で顔は白塗りで、音曲漫才をやることにしたんです」

 当初のコンビ名は姉様キングスではなかった。

「かつらのことを『ズラ』と言いますやろ。それでズラシスターズ。僕は男でも女形ですからシスターズです。まず、音曲漫才らしいテーマソングを2人で考えました。『島田かぶっておしろい刷けば』という歌詞が最初に浮かんで、『違うあなたとホントの私』と続けました。芸妓という別人格になるけど、それが本質かもしれないという意味です」 =つづく

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高画質は必要ない? 民放各社が撤退検討と報じられた「BS4K」はなぜ失敗したのですか?

  2. 2

    大手家電量販店の創業家がトップに君臨する功罪…ビック、ノジマに続きヨドバシも下請法違反

  3. 3

    落合監督は投手起用に一切ノータッチ。全面的に任せられたオレはやりがいと緊張感があった

  4. 4

    自民党総裁選の“本命”小泉進次郎氏に「不出馬説」が流れた背景

  5. 5

    「二股不倫」永野芽郁の“第3の男”か? 坂口健太郎の業界評…さらに「別の男」が出てくる可能性は

  1. 6

    今思えばあの時から…落合博満さんが“秘密主義”になったワケ

  2. 7

    世界陸上「前髪あり」今田美桜にファンがうなる 「中森明菜の若かりし頃を彷彿」の相似性

  3. 8

    三谷幸喜がスポーツ強豪校だった世田谷学園を選んだワケ 4年前に理系コースを新設した進学校

  4. 9

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  5. 10

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋