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松尾潔音楽プロデューサー

1968年、福岡県出身。早稲田大学卒。音楽プロデューサー、作詞家、作曲家。MISIA、宇多田ヒカルのデビューにブレーンとして参加。プロデューサー、ソングライターとして、平井堅、CHEMISTRY、SMAP、JUJUらを手がける。EXILE「Ti Amo」(作詞・作曲)で第50回日本レコード大賞「大賞」を受賞。2022年12月、「帰郷」(天童よしみ)で第55回日本作詩大賞受賞。

怒りはつねにそばにある 何に?社会や政治や日常の理不尽すべてに

公開日: 更新日:

 ラブソングを作ったり、主に音楽について文章を書いたりしている。ありがたいことにヒットや賞には恵まれてきた。テレビやラジオに出ることもある。自分の名前を冠したNHK-FMの番組は、かれこれ13年目だ。私生活では20年以上ともに暮らす連れ合いがおり、子どもが複数いる。現在54歳。大病を患ったことは幸いにしてまだない。そんな具合だから、たまに「生きてて怒りを感じることなんてないですよね」と揶揄されるのも無理はないと自分でも思う。

 だが事実はそうではない。怒りはつねにそばにある。何に? 社会や政治や日常の理不尽すべてに。ぼくは怒りを燃料に変えることでここまで歩を進めてきた自覚がある。その火はときに消えそうに見えても結局はしぶとくくすぶりつづけ、燃え尽きてしまうことはないのだ。

■音楽を語った口で政治の話もしたい

 ツイッターでつぶやくようになって8年が経つ。おすすめの洋楽、朝のスイーツ、身辺の雑事、そして政治の話。そこに「政治」を含むことに否定的な音楽人も多いが、ぼくは音楽を語った口で政治の話もしたい。だからどれもひとつの実名アカウントでつぶやく。多くの国で30%から50%の間にあるツイッターの匿名率は、日本は70%以上と突出して高いのだそうだ。

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