キャンディーズの軌跡(後編)伊藤蘭と田中好子 女優として芸能界復帰、結婚とその後

公開日: 更新日:

ランちゃん67歳 順風満帆すぎるプライベート

 後楽園球場でのキャンディーズ解散コンサート後、女優業で成功し、近年は歌手復帰を果たしたランちゃんこと伊藤蘭。彼女にはもうひとつ、妻としての顔もある。

 結婚相手はいうまでもなく、ドラマ「あんちゃん」「事件記者チャボ!」で共演した水谷豊である。もともとは水谷がランちゃんの大ファンだったのがきっかけだ。

 今年9月に水谷が出会いを語っている。

「初めて蘭さんに会ったのは、僕が23歳の頃で、『傷だらけの天使』が終わったあと。『週刊平凡』の表紙の撮影でしたね」(「週刊新潮」2022年9月8日号)

 最初、水谷は表紙は恥ずかしいと断ったが、キャンディーズと一緒ならどうかと打診され、気持ちが変わり、一緒の写真に納まった。

 その後の1978年にキャンディーズは解散する。

「蘭さんとは、表紙の撮影以降、ドラマで共演するまで会っていませんでした」(同)

 共演から交際を経て88年のプロポーズの言葉は「一緒に暮らさないか」だった。

「彼女から『それは同棲ってことですか』と聞き返されて(笑)」(同)

 翌89年に挙式。90年にランちゃんは35歳で長女の趣里を出産した。

 女優業と子育て両立の葛藤をこう語る。

「振り返れば、子どもに寂しい思いをさせたんじゃないか。もっと寄り添えたんじゃないかと思うこともありましたね。

 仕事も子育ても、どちらもないがしろにはできない。ひとつのことに専念している方、打ち込める方に比べれば、心身ともに分散してしまいます。あのころは、『仕事も、育児も、どちらもちゃんとやるしかない』と自分に言い聞かせていました。

 PTAもやりましたよ。娘が小学生のときに安全対策委員を(笑)。

 何もしないより、やってみて苦労するほうがいいですよね」(「女性自身」19年6月11日号)

 ひとり娘の趣里はバレリーナをめざすが、度重なるケガのため断念。11年に女優デビューを果たす。

 趣里は16年には朝ドラ「とと姉ちゃん」に出演して注目され、そして今年はNHKの朝ドラ23年後期放送「ブギウギ」に2400人以上のオーディションを勝ち抜き、32歳にしてヒロイン役をゲット。水谷とランちゃんの娘だけに注目度も抜群である。

 ランちゃんは娘の主役決定を電話で聞き、涙したという。

■気になる水谷豊との近況は…

 気になるのは水谷との近況。30年以上にわたり円満な家庭を築き、夫婦仲はずっと良好で、コロナ禍で自宅にいる時間が長くなった頃のことを語る。

「夫婦で外食することはぐっと減りました……豊さんも家事をいろいろと手伝ってくれますよ。『洗濯機回しておくから、後で乾燥機に入れておいて~』という具合です」(「女性自身」21年9月14日号)

 今年10月にはランちゃんのラジオ番組に水谷がゲスト出演した。水谷は「相棒」新シリーズ撮影の最中に駆けつけた。13年の映画「少年H」では共演し、ラジオで一緒に映画の宣伝を行ったりしているが、向かいあって素のトークをするのはこの時が初めてだった。

 スタッフの要望で夫に出演をオファーしたというランちゃんが番組で「よくぞお受けいただきまして、本当にありがとうございます」と言うと、水谷は「もし断った場合に、こっから先の家庭生活に支障があっちゃいけないと思って」と笑わせた。

 ランちゃんは自身のSNSに、同日ゲストとして参加した木梨憲武とのスリーショットを投稿した。そこにはタレ目気味の笑顔もスタイルも変わらないままのランちゃんの姿があった。

 今年67歳。仕事も私生活も言うことなし、順風満帆な人生を歩んでいる数少ない元国民的アイドルといえる。

 3人のメンバーのうち、先に旅立ったスーちゃんこと田中好子の波乱の人生は──。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 芸能のアクセスランキング

  1. 1

    福山雅治&稲葉浩志の“新ラブソング”がクリスマス定番曲に殴り込み! 名曲「クリスマス・イブ」などに迫るか

  2. 2

    岡山天音「ひらやすみ」ロス続出!もう1人の人気者《樹木希林さん最後の愛弟子》も大ブレーク

  3. 3

    不慮の事故で四肢が完全麻痺…BARBEE BOYSのKONTAが日刊ゲンダイに語っていた歌、家族、うつ病との闘病

  4. 4

    【原田真二と秋元康】が10歳上の沢田研二に提供した『ノンポリシー』のこと

  5. 5

    国分太一の先行きはさらに険しくなった…「答え合わせ」連呼会見後、STARTO社がTOKIOとの年内契約終了発表

  1. 6

    長嶋茂雄引退の丸1年後、「日本一有名な10文字」が湘南で誕生した

  2. 7

    「べらぼう」大河歴代ワースト2位ほぼ確定も…蔦重演じ切った横浜流星には“その後”というジンクスあり

  3. 8

    100均のブロッコリーキーチャームが完売 「ラウール売れ」の愛らしさと審美眼

  4. 9

    年末年始はウッチャンナンチャンのかつての人気番組が放送…“復活特番”はどんなタイミングで決まるの?

  5. 10

    文春が報じた中居正広「性暴力」の全貌…守秘義務の情報がなぜこうも都合よく漏れるのか?

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「おまえになんか、値がつかないよ」編成本部長の捨て台詞でFA宣言を決意した

  2. 2

    福山雅治&稲葉浩志の“新ラブソング”がクリスマス定番曲に殴り込み! 名曲「クリスマス・イブ」などに迫るか

  3. 3

    年末年始はウッチャンナンチャンのかつての人気番組が放送…“復活特番”はどんなタイミングで決まるの?

  4. 4

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  5. 5

    やす子の毒舌芸またもや炎上のナゼ…「だからデビューできない」執拗な“イジり”に猪狩蒼弥のファン激怒

  1. 6

    羽鳥慎一アナが「好きな男性アナランキング2025」首位陥落で3位に…1強時代からピークアウトの業界評

  2. 7

    【原田真二と秋元康】が10歳上の沢田研二に提供した『ノンポリシー』のこと

  3. 8

    査定担当から浴びせられた辛辣な低評価の数々…球団はオレを必要としているのかと疑念を抱くようになった

  4. 9

    渡部建「多目的トイレ不倫」謝罪会見から5年でも続く「許してもらえないキャラ」…脱皮のタイミングは佐々木希が握る

  5. 10

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」