ヘンリー王子の素朴な疑問…英王室の異端児はメーガンと離婚し、王室に戻りたがっている?
破天荒な王室メンバーは忘れたころに現れる
そもそも英国王室には時々、破天荒な人物が現れる。近いところでは、故エリザベス女王(2世)の伯父エドワード8世だ。この3代前の国王は、不倫相手で2度の離婚歴があるアメリカ人女性ウォリス・シンプソン夫人と結婚したいがために、王位を捨て、終生イギリスに帰国せず海外で暮らした。彼が退位したので弟がジョージ6世として後を継ぎ、さらにその娘のエリザベスが女王となった。とはいえ、偉大なエリザベス2世が女王となったのだから、結果オーライと言ってもいい。
25歳の若さで即位したエリザベス女王は、実直で真面目な人柄で、粛々と公務をこなしていくが、絶え間なく親族トラブルに悩まされ続けた。
4人の子供のうち3人が離婚。特に当時のチャールズ皇太子とダイアナ妃の結婚生活には心を痛めている。皇太子夫妻の生活は早々と破綻し、皇太子はカミラと、ダイアナは数々の側近と不倫関係になる。このスキャンダルはパパラッチの格好の標的にもなった。
1997年にダイアナ元妃は、エジプト人富豪の恋人ドディ・アルファイド氏とともに非業の死を遂げる。
■霊媒師を通じてダイアナ元妃と話をしている
因果応報。そのチャールズが国王になると、今度は次男に手を焼かせられることになるのだ。まだ幼いヘンリーが寝付くまでチャールズがずっと付き添ってくれたという逸話もあるが、12歳で母を亡くしたヘンリーは母の事故のトラウマをいまだ引きずっている様子。「SPARE」でも、特殊能力者(筆者注:霊媒師のような存在か)の女性に、ダイアナ元妃からの言葉を口寄せしてもらっていたそうだ。
母はメディアから逃れるために偽装死したと、彼は一時期本気で思っていたとも。
だからこそ、兄嫁のキャサリン妃のように王室の伝統に従順な女性ではなく、ダイアナのようなある意味異端児的な強い女性を求めていたのではないかと推察する。メーガン妃は、庶民階級から名門大学を経てアルゼンチンの米国大使館でインターンを経験。その後はハリウッド女優になる。同時に女性の地位向上や子供の貧困問題にも立ち向かった。「強く」「賢く」「行動力」のあるメーガンと結婚すれば、旧態依然な王室を変えられるとヘンリー王子は思ったのかもしれない。実際、2人の結婚は当初、「多様性の時代にふさわしい」と世間から祝福されたものだ。