日本最高齢の女性映画監督 山田火砂子さん(91歳)「障がい者への差別意識は昔の軍隊と同じ発想」

公開日: 更新日:

■とにかく戦争は絶対イヤ

 今でも腹が立つのは特攻隊だって、なんで若者から行かせたのかと。未来のある若者を守って、まず俺が行くって気概をもった大人はいなかったのか。上官が最初に行くべきだったでしょう。

 とにかく、戦争は絶対イヤですね。この近所(新宿区上落合)だって、空襲で1000軒くらい燃やされて、近所の奥さんや赤ん坊の首がなくなっている死体も見ましたから。私は腹が立って、その後、浅草で軽演劇をやっていた頃は、「このアメ公!」なんて言ってたんですよ。

 今のアラブとユダヤの戦争だって、このままエスカレートしていったら、世界戦争になっちゃうんじゃないかしら。本来、アブラハムの子孫どうしのはずなのにね。血縁のあるものの諍いが一番怖いんですよ。

▽山田火砂子(やまだ・ひさこ) 1932年、東京都生まれ。戦後女性バンド「ウエスタン・ローズ」で活躍後、舞台女優を経て、映画の道へ。夫の山田典吾監督作品「はだしのゲン」(76年)などのプロデュースに携わったのち、64歳の時、「エンジェルがとんだ日」(96年)で監督デビュー。現在まで9作を監督。最新作「わたしのかあさん」は2月公開予定。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    世良公則氏やラサール石井氏らが“古希目前”で参院選出馬のナゼ…カネと名誉よりも大きな「ある理由」

  2. 2

    新横綱・大の里の筆頭対抗馬は“あの力士”…過去戦績は6勝2敗、幕内の土俵で唯一勝ち越し

  3. 3

    年収1億円の大人気コスプレーヤーえなこが“9年間自分を支えてくれた存在”をたった4文字で表現

  4. 4

    浜田省吾の父親が「生き地獄」の広島に向ったA.A.B.から80年

  5. 5

    山尾志桜里氏は出馬会見翌日に公認取り消し…今井絵理子、生稲晃子…“芸能界出身”女性政治家の醜聞と凄まじい嫌われぶり

  1. 6

    「徹子の部屋」「オールナイトニッポン」に出演…三笠宮家の彬子女王が皇室史を変えたワケ

  2. 7

    “お荷物”佐々木朗希のマイナー落ちはド軍にとっても“好都合”の理由とは?

  3. 8

    ドジャース佐々木朗希 球団内で「不純物認定」は時間の問題?

  4. 9

    くら寿司への迷惑行為 16歳少年の“悪ふざけ”が招くとてつもない代償

  5. 10

    フジ親会社・金光修前社長の呆れた二枚舌…会長職辞退も「有酬アドバイザー」就任の不可解