著者のコラム一覧
本多正識漫才作家

1958年、大阪府生まれ。漫才作家。オール阪神・巨人の漫才台本をはじめ、テレビ、ラジオ、新喜劇などの台本を執筆。また吉本NSCの名物講師で、1万人以上の芸人志望生を指導。「素顔の岡村隆史」(ヨシモトブックス)、「笑おうね生きようね いじめられ体験乗り越えて」(小学館)などの著書がある。新著「1秒で答えをつくる力──お笑い芸人が学ぶ『切り返し』のプロになる48の技術」(ダイヤモンド社)が発売中。

追悼・桂ざこばさん GⅠで「3-5-8(ザコバ)」馬券を1万円買い続け、ついに高額配当のはずが…

公開日: 更新日:

 またこんな話も。テレビの楽屋へ伺うと、高熱でもありそうなほどうつろな目でグタ~ッとされていたので心配して声をかけたのですが、そこへ一門の(桂)南光さんがやってきて、笑いながら「体は大丈夫です。精神的に落ち込んではりますねん」と言われました。実は、何年もの間、競馬のGIレースに「3-5-8(ザコバ)」馬券を1万円で買い続けていて、ついに高額配当が出たのです。皆、馬券のことを知っているので、電話やメールが山のように届いたのですが、なんと!

「買うてへんねん。実は……」

 落語の地方公演が続き、今回に限ってお弟子さんが買い忘れていた。もし万馬券なら100万円……。本番が始まっても「もう言わんといて~や~!」と涙ぐむざこばさんに出演者一同大爆笑!

 お弟子さんはきっと怒られた後に「かめへんかめへん。気にしいな」と気遣われたことだと思います。

 上方落語の普及と若手噺家の育成に尽力された桂ざこばさん。天国では敬愛してやまない大好きな米朝師匠に「あの世に来たんやさかい、ちょっとは落ち着いたらどうやねん」と苦笑されながら落語談議に花を咲かせておられることでしょう。

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