著者のコラム一覧
田中幾太郎ジャーナリスト

1958年、東京都生まれ。「週刊現代」記者を経てフリー。医療問題企業経営などにつ いて月刊誌や日刊ゲンダイに執筆。著書に「慶應幼稚舎の秘密」(ベスト新書)、 「慶應三田会の人脈と実力」(宝島新書)「三菱財閥 最強の秘密」(同)など。 日刊ゲンダイDIGITALで連載「名門校のトリビア」を書籍化した「名門校の真実」が好評発売中。

噺家の林家つる子は群馬の名門・県立高崎女子校卒 中央大落語研究会との衝撃的出会い

公開日: 更新日:

「華があり、今もっとも客が呼べる噺家の一人」

 女性落語家の林家つる子(38)を手放しで称賛するのは寄席の関係者だ。昨年3月、12人抜きで真打ちに昇進。自分より入門が早い先輩を追い越しての“抜擢真打ち”は女性では初である。

 大学に入るまで、落語はまったく知らなかった。まともに噺を聞いたことすらなかった。高校は群馬県立では前橋女子と並ぶ難関の高崎女子。高崎市で生まれ育った優等生のつる子がこの名門校に入学するのは、ごく自然な流れだった。部活は演劇部。女子しかいない中で、男役をやった。コミカルな役が多かった。「落語もさまざまなキャラクターを演じるので、演劇部での経験が役に立っている」と寄席関係者は話す。

 中央大文学部に進学。サークルが開催する新入生歓迎イベントに顔を出したのがつる子の人生を決めることになった。演劇系のサークルに入るつもりだったが、そこにたどり着く前に男たちに囲まれた。落語研究会の部員たちだった。そのまま部室まで連れていかれ、有無を言わさず入部させられてしまったのである。

 何も知らない世界に飛び込んだつる子は水を得た魚のようだった。演出家と役者の役割が分かれている演劇とは違い、落語はそれらをすべて一人で行う。その魅力にどんどんはまっていった。

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    世良公則氏やラサール石井氏らが“古希目前”で参院選出馬のナゼ…カネと名誉よりも大きな「ある理由」

  2. 2

    新横綱・大の里の筆頭対抗馬は“あの力士”…過去戦績は6勝2敗、幕内の土俵で唯一勝ち越し

  3. 3

    年収1億円の大人気コスプレーヤーえなこが“9年間自分を支えてくれた存在”をたった4文字で表現

  4. 4

    浜田省吾の父親が「生き地獄」の広島に向ったA.A.B.から80年

  5. 5

    山尾志桜里氏は出馬会見翌日に公認取り消し…今井絵理子、生稲晃子…“芸能界出身”女性政治家の醜聞と凄まじい嫌われぶり

  1. 6

    「徹子の部屋」「オールナイトニッポン」に出演…三笠宮家の彬子女王が皇室史を変えたワケ

  2. 7

    “お荷物”佐々木朗希のマイナー落ちはド軍にとっても“好都合”の理由とは?

  3. 8

    ドジャース佐々木朗希 球団内で「不純物認定」は時間の問題?

  4. 9

    くら寿司への迷惑行為 16歳少年の“悪ふざけ”が招くとてつもない代償

  5. 10

    フジ親会社・金光修前社長の呆れた二枚舌…会長職辞退も「有酬アドバイザー」就任の不可解