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増田俊也小説家

1965年、愛知県生まれ。小説家。北海道大学中退。中日新聞社時代の2006年「シャトゥーン ヒグマの森」でこのミステリーがすごい!大賞優秀賞を受賞してデビュー。12年「木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか」で大宅壮一賞と新潮ドキュメント賞をダブル受賞。3月に上梓した「警察官の心臓」(講談社)が発売中。現在、拓殖大学客員教授。

「時代に挑んだ男」加納典明(29)名門芸術系高校に進学も...「よくあれで卒業させてくれたと思います」

公開日: 更新日:

 作家・増田俊也氏による新連載スタート。各界レジェンドの生涯を聞きながら一代記を紡ぐ口述クロニクル。第1弾は写真家の加納典明氏です。

  ◇  ◇  ◇

増田「典明さんは1942年(昭和17年)生まれですからさすがに戦争の記憶はないですよね」

加納「いえいえ。憶えてますよ」

増田「3歳で?」

加納「憶えてる。B-29の音も」

増田「クリエイター特有の早熟ですね……」

加納「防空壕に入ると外からB-29のエンジン音が聞こえてくる。見たくてしょうがないんですよ。だからちょろちょろ防空壕を這い出て見てて、よく怒られました」

増田「かなり記憶が鮮明ですね。名古屋は大門生まれでしたよね。大門の辺りでの空襲ですか」

加納「いや。生まれたのは今のテレビ塔の近くなんです。中区錦3丁目の辺りですよ。いわゆる〝錦3(きんさん)〟ね。それで戦後に大門に移った。中村区の西米野町っていうところに。大門と太閤通3丁目のちょうど真ん中ぐらいの場所です」

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