「アミュレット・ホテル」方丈貴恵著
「アミュレット・ホテル」方丈貴恵著
桐生が勤務するアミュレット・ホテルの別館で殺人事件が発生する。現場の部屋には、別の階に宿泊する客の佐々木の絞殺体があり、そばに従業員の遠谷が倒れていたという。その部屋の宿泊客である信濃がバーから戻ると部屋の扉が開かず、オーナーの諸岡らが扉を壊して入った部屋で遺体を見つけたという。諸岡の依頼でホテル探偵の桐生が捜査に乗り出す。
同ホテルの別館は会員となった犯罪者のために用意された施設で、要望があれば偽造パスポートや武器なども調達するサービス付きだ。ゆえに施設内で起きた事件は桐生が捜査し、処理するのだ。
容疑者は同フロアに宿泊中の詐欺グループの総帥・信濃と殺し屋の伊田、窃盗グループの幹部・深川の3人に絞られる。
犯罪者専用ホテルを舞台にした連作ミステリー。 (光文社 880円)