川上麻衣子さん「落語」「猫がいる高齢者シェアハウス」「再びスウェーデン語を」

公開日: 更新日:

高齢者の趣味嗜好に特化したシェアハウスがあってもいいのでは

 そこで考えたのが、猫がいるシェアハウスをつくること。まだ夢ですけど、理想としては1、2階が住居で3、4階が吹き抜けの猫部屋。そこに保護猫がいて面倒を見るスタッフが働いている。住む高齢者は猫と遊べて、元気ならスタッフのお手伝いをしてもらって。猫と暮らせる猫好き高齢者のシェアハウスです。これだと1人住まいの高齢者も寂しくない。

 私個人ではできないので、私のアイデアを実現してくれる方なり会社が必要ですよね。このインタビューを読んでくれて実現させたいと思ってくれる方がいましたら、夢では終わりませんからね。

 それに猫と暮らせるシェアハウスって、この先ありそうでしょ(笑)。私は今後、高齢者の趣味嗜好に特化したいろんなシェアハウスができていいんじゃないかと思うんです。今は70歳でも元気な方が多い半面、1人暮らしも多いから、みんなで共通の好きなものをシェアできる住宅。

 もう物は持ちたくないから部屋は狭くてもいいと思うんです。その分広いシェアルームに好きなものがある。例えばレコード好きな人ばかりが住むシェアハウスにみんながレコードを持ち寄ってシェアルームに置くとか。自分一人でレコードを所持するのがつらくなってきますしね。世の中だんだんそういうふうになる気もします。

 他にはスウェーデン語を取り戻したいです。小学3、4年生まではスウェーデン語を話していました。中学生くらいからはまったく話さなくなり、大人になったらすっかり忘れてしまったんですよ。

 今、東京の千駄木でスウェーデンの小物やインテリアを売る店をやっていて、スウェーデンの方が買いに来てくれるんです。谷根千エリアと呼ばれている場所がヨーロッパからの観光が多くて。観光なので日本語は話せませんから、みなさん英語やフランス語など母国語で聞いてくる。私は「これはスウェーデン語だな」とわかるので、私が「スウェーデンから来られたんですね」と聞き返すと、みなさんビックリして喜んでくださるんです。

 私はヒアリングはできるものの、ほとんどしゃべれなくなっていて、歯がゆい。スウェーデン語は脳のどこかに残っていそうなので、もう一度しゃべれるようになって仕事の接客に生かしたいですね。

 お店には私の作ったグラスなどもあります。吹きガラスをやっているんですが、死ぬまでにはワイングラスを完成させたい。普通のグラスやお皿は作れますが、繊細な作りのワイングラスは何ステップも上の難易度ですから。職人さんが作る足の細い美しいものは無理だとしても、傾かないワイングラスを(笑)。

 2005年から2年に1度、ガラスデザインの個展を続けているので、ワイングラスも発表できたらと思います。最後に。直近では、来年は私が還暦でインテリアデザイナーの母(川上玲子)が88歳なので、展示会とパーティーができればと思います。やりたいことが多すぎるかな(笑)。

(聞き手=松野大介)

▽川上麻衣子(かわかみ・まいこ) 1966年、スウェーデン・ストックホルム生まれ。1歳で帰国。9歳から1年間スウェーデン在住。80年に芸能界デビュー。「3年B組金八先生」第2シーズンで注目され、ドラマやバラエティーで人気に。現在は一般社団法人「ねこと今日」代表理事。小物やグラスなどを扱う「SWEDEN GRACE」を経営。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「おまえになんか、値がつかないよ」編成本部長の捨て台詞でFA宣言を決意した

  2. 2

    【原田真二と秋元康】が10歳上の沢田研二に提供した『ノンポリシー』のこと

  3. 3

    カーリング女子フォルティウスのミラノ五輪表彰台は23歳リザーブ小林未奈の「夜活」次第

  4. 4

    3度目の日本記録更新 マラソン大迫傑は目的と手段が明確で“分かりやすい”から面白い

  5. 5

    国分太一“追放”騒動…日テレが一転して平謝りのウラを読む

  1. 6

    福山雅治&稲葉浩志の“新ラブソング”がクリスマス定番曲に殴り込み! 名曲「クリスマス・イブ」などに迫るか

  2. 7

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  3. 8

    松岡昌宏も日テレに"反撃"…すでに元TOKIO不在の『ザ!鉄腕!DASH!!』がそれでも番組を打ち切れなかった事情

  4. 9

    年末年始はウッチャンナンチャンのかつての人気番組が放送…“復活特番”はどんなタイミングで決まるの?

  5. 10

    査定担当から浴びせられた辛辣な低評価の数々…球団はオレを必要としているのかと疑念を抱くようになった