謎を深めただけの「ラストインタビュー」 藤島ジュリー景子の話題の本を読んで「それはあり得ない」と思った部分
「知らなかったでは決してすまされない話だと思っておりますが、知りませんでした」
2年前の2023年5月14日、藤島ジュリー景子(旧ジャニーズ事務所代表取締役)は「ジャニー喜多川の性加害事件」について「謝罪動画」を公開、同時に公表した文章にこう書いた。
何も知らなかったのだから、批判されても答えようがない、という開き直りともとれる物言いが、さらなる批判を招いたことは記憶に新しい。
そして今月18日、そのジュリーが「ラストインタビュー-藤島ジュリー景子との47時間─」という本を出した。版元は新潮社。インタビュアーは小説「イノセント・デイズ」などで知られる作家・早見和真。
新潮社の名物おばちゃん重役の中瀬ゆかりが仲介したようだが、本を出すというのはジュリーの強い意志だった。最初、早見はこの話を週刊文春の竹田聖編集長に持っていって、連載インタビューすることになっていたというのだ。もし、それが実現していたら内容は随分違ったものになっていただろう。