著者のコラム一覧
本橋信宏作家

1956年、埼玉県所沢市生まれ。早稲田大学政治経済学部卒。私小説的手法による庶民史をライフワークとしている。バブル焼け跡派と自称。執筆はノンフィクション・小説・エッセー・評論まで幅広い。2019年、「全裸監督 村西とおる伝」(新潮文庫)が、山田孝之主演でNetflixで映像化配信され大きな話題に。最新刊に、「東京降りたことのない駅」(大洋図書)、「全裸編集部」(双葉社)などがある

ダイヤモンド映像を復活させた松坂季実子の迫力ボディ

公開日: 更新日:

 太めが好きでない村西監督であったが、売れる売れないの嗅覚は鋭敏である。

 女子短大生は松坂季実子と命名され、デビュー作タイトルは、撮影現場で日比野たちが叫んだ「でっ……けー!!」にちなみ、「でっか~いの、めっけ!」(89年2月1日発売)となった。

 監督は沢城昭彦。口ひげがアクセントとなり、真冬でも小麦色の顔、低音の声が女心をもろに刺激する。黄金に輝くチェーン、ロレックス、白いメルセデス

 女にまったく縁のないAV監督が大半のこの時代にあって、珍しく女に不自由してこなかった男だ。年齢は村西監督と同じ団塊の世代。歳月は沢城昭彦にいぶし銀の魅力を与えることはできても、彼の魅力を衰えさせることはいささかなりともできなかった。

 相手役が沢城監督でなかったなら、松坂季実子のデビュー作はどうなったかわからなかった。

 疑似本番がまだ主流だったこの頃、偽りのない真性本番に身を任せる短大生。視聴者は、真っ白な乳房の迫力に圧倒された。

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