本当に「ファミリー」なら最後は収まるところに収まるはず

公開日: 更新日:

 しゃべくりのプロである宮迫や亮と比べるのは酷だったにしても、吉本興業・岡本昭彦社長の記者会見は期待を大きく裏切るものだった。

 あの日、残酷な世間やマスコミが期待したのは「全面的な反論」、もしくは「全面的な謝罪」と「経営陣の辞任」だったはず。ところが岡本社長は「芸人ファースト」「宮迫らへの処分の撤回」を発表し、「タレントさんにあんな会見をさせてしまったこと」を謝罪。涙まで流したものの、その後の質疑応答では要領を得ない返答が続き、世間の反感を買ってしまった。

 中でも注目を集めた「おまえらテープ回してないやろな」「会見してもいいけど全員クビにする」といったパワハラ疑惑については、多くの視聴者が「やっぱり?」と思ってしまったはずだ。

 興行の世界という特殊な事情は理解できる。ビートたけしが言ったように会社と芸人が「猿回しと猿」であるなら、猿回しは絶対に猿にナメられてはいけない。まして、重大な嘘をついた相手に怒りを持つのも当然だ。だが、それでもやはりお互いの信頼がなければ今の時代では明らかなパワハラである。岡本社長は本当に「なごませるつもりの冗談だった」のかもしれないが、加藤浩次が「大崎さんと岡本さんを怖がっているという状況がずっと続いてきた」と口にしたように、社内には深い溝ができていたのだろう。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    2度不倫の山本モナ 年商40億円社長と結婚&引退の次は…

  2. 2

    日本ハムFA松本剛の「巨人入り」に2つの重圧…来季V逸なら“戦犯”リスクまで背負うことに

  3. 3

    FNS歌謡祭“アイドルフェス化”の是非…FRUITS ZIPPER、CANDY TUNE登場も「特別感」はナゼなくなった?

  4. 4

    「ばけばけ」好演で株を上げた北川景子と“結婚”で失速気味の「ブギウギ」趣里の明暗クッキリ

  5. 5

    「存立危機事態」めぐり「台湾有事」に言及で日中対立激化…引くに引けない高市首相の自業自得

  1. 6

    阪神異例人事「和田元監督がヘッド就任」の舞台裏…藤川監督はコーチ陣に不満を募らせていた

  2. 7

    (2)「アルコールより危険な飲み物」とは…日本人の30%が脂肪肝

  3. 8

    西武・今井達也「今オフは何が何でもメジャーへ」…シーズン中からダダ洩れていた本音

  4. 9

    阪神・佐藤輝明にライバル球団は戦々恐々…甲子園でのGG初受賞にこれだけの価値

  5. 10

    高市政権の物価高対策はパクリばかりで“オリジナル”ゼロ…今さら「デフレ脱却宣言目指す」のア然