吉本騒動の核心…当初から裏でチラついていた公取委の影

公開日: 更新日:

 吉本興業が芸人との契約を口頭で行っているのは「問題がある」――。公正取引委員会の有識者会議がこう指摘したが、一連の吉本騒動では当初から公取委の影がちらついていた。

 宮迫博之田村亮が涙の釈明会見をした3日前、公取委はジャニーズ事務所に「元SMAPの稲垣吾郎草彅剛香取慎吾を出演させないようテレビ局に圧力をかけた疑いがある」と注意した。

 大手芸能事務所をやめたり、トップに逆らったりすると、テレビ番組からお呼びがかからなくなるというのは、芸能界で当たり前になっていて、世間もやっぱりそうだったのかと呆れたが、慌てたのはジャニーズ事務所だけではなかった。吉本も言うことを聞かない芸人をさんざん干してきた。

 公取委はこうした実態の調査を2年前から始めていて、去年2月には芸能人などの契約のあり方について、移籍を制限するなどの「取引妨害」の恐れが見られるという報告書をまとめた。

「ところが、芸能事務所もテレビ局も、まったく無視したんです。公取委にしてみれば、なめんじゃないぞというわけで、今年春ごろから関係者の聴取を進めていました。公取委の動きはタレントや芸人たちにも伝わっていたでしょう。宮迫・田村を一方的に悪者にする吉本の処分をきっかけに、加藤浩次らが『辞める!』と啖呵が切れたのも、もう泣き寝入りの時代じゃないと感じているからでしょう」(テレビ番組制作会社幹部)

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阪神・梅野がFA流出危機!チーム内外で波紋呼ぶ起用法…優勝M点灯も“蟻の一穴”になりかねないモチベーション低下

  2. 2

    梅野隆太郎は崖っぷち…阪神顧問・岡田彰布氏が指摘した「坂本誠志郎で捕手一本化」の裏側

  3. 3

    国民民主党「選挙違反疑惑」女性議員“首切り”カウントダウン…玉木代表ようやく「厳正処分」言及

  4. 4

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず

  5. 5

    本命は今田美桜、小芝風花、芳根京子でも「ウラ本命」「大穴」は…“清純派女優”戦線の意外な未来予想図

  1. 6

    巨人・戸郷翔征は「新妻」が不振の原因だった? FA加入の甲斐拓也と“別れて”から2連勝

  2. 7

    時効だから言うが…巨人は俺への「必ず1、2位で指名する」の“確約”を反故にした

  3. 8

    石破首相続投の“切り札”か…自民森山幹事長の後任に「小泉進次郎」説が急浮上

  4. 9

    今田美桜「あんぱん」44歳遅咲き俳優の“執事系秘書”にキュン続出! “にゃーにゃーイケオジ”退場にはロスの声も…

  5. 10

    参政党のSNS炎上で注目「ジャンボタニシ」の被害拡大中…温暖化で生息域拡大、防除ノウハウない生産者に大打撃